スコアラーのヘニングスと激しい競り合いを繰り返していた長谷部。 (C) Getty Images

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 長谷部誠と鎌田大地の所属するフランクフルトは、ブンデスリーガ第3節デュッセルドルフとホームで対戦し、前半にアウェーチームに先制点を許しながらも、後半で2点を取り返し、2-1で逆転勝利を収めた。

 3バックの中央でフル出場した長谷部誠は、木曜日のストラスブールとのヨーロッパリーグ予選のプレーオフで、チームがかなりのエネルギーを消費していたことを実感していた。「立ち上がりから少しチーム全体的に重いなという感覚があった。前半の結果としても0−1という形で、集中力がかけたような失点をしてしまった」と前半の出来には反省しきりだった。

 失点のシーンでは、DFラインを上げて対応しようとした長谷部と、背後にいた(マルティン・)ヒンターエッガーの連携がわずかに乱れ、空いたスペースを(ロウベン・)ヘニングスに使われてしまった。

 守備面だけではなく、アタッカー陣もうまくゴール前にボールを運ぶことができず、「中盤やFWのところでいいボールを送ることもできず、時折、前線に届いても簡単にロストしてしまうような状況だった。前半は特に、やっていてもすごくちぐはぐなゲームだと感じていた」(長谷部)。

 しかし、昨季からこの悪しき流れを引きずらない手段を講じることができるのが、フランクフルトの強みだ。

 流れを変えるため、アディ・ヒュッター監督は、「本当は残り25分ころから起用しようと思っていた」というスポルティングからの新加入FWバス・ドストを、後半頭から投入。前線にターゲットができたフランクフルトは、デュッセルドルフを徐々に相手陣内へと追い込んでいった。

 そしてドストは期待に応え、57分、フランクフルトへ移籍して初となるヘディングシュートをネットに叩き込み、貴重な同点ゴールをマークした。

 勢いに乗ったチームはさらに攻勢に出ると、86分、ゴンサロ・パシエンシアがダニー・ダ・コスタからのパスでうまく抜け出し、逆転ゴールを流し込む。これで試合は決まった。

 昨季は、セバスティアン・アレやルカ・ヨビッチが前線でターゲットとなり、リベロの長谷部が放り込んだボールをアレやヨビッチが落とし、ゴールに繋げるパターンで得点を量産した。アレはウエストハム、ヨビッチはレアル・マドリーへ移籍してしまったが、ドストの加入によって、長谷部のロングパスを起点としたゴールシーンが増える可能性も高まる。

 事実、試合後に長谷部は「ドストは非常に大きい選手なので、ロングボールで競り勝てる。彼が入ることによって、パスの選択肢も増え、チーム力が上がることを実感した。得点という部分でも、ドストが来てくれたことは非常に大きい」と語った。

 さらに、逆転勝利に至ったチームのタフさにも自信を持っているようだ。「ハーフタイムに、もう一度試合をひっくり返すようなメンタリティを見せようと皆で話した。それが最終的な結果に繋がって良かった」と語った。

 EL予選の参加によって過密日程となってしまったが、ELプレーオフ予選を勝ち抜いて本選出場を決め、DFBポカールは1回戦を突破。そしてリーグ戦でも開幕3試合を2勝1分けで乗り切り、勝ち点7の7位につけている。

 シーズン開幕から、少しずつかみ合い、エンジンがかかってきた様子のフランクフルト。次節は代表ウィーク明け、13日に、アウクスブルクとアウェーで対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部