報道陣の質問に答えるチョ国氏=27日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が法務部長官候補に指名した文大統領側近のチョ国(チョ・グク)前青瓦台(大統領府)民情首席秘書官を巡り、娘の大学への不正入学や奨学金不正受給などの疑惑が浮上した問題で、ソウル中央地検は27日午前、娘が進学した名門大・高麗大やソウル大大学院など、約20カ所を強制捜査した。

 これに対し、チョ氏は同日午後、ソウル市内に設けた人事聴聞会準備のための事務所に出向いた際、「検察の捜査によりあらゆる疑惑が解明されることを願う」とコメントした。一方で、「真実ではない疑惑だけで法務・検察改革の大きな道に支障が出てはならない」とも述べ、長官就任のため国会の人事聴聞会に臨む姿勢を重ねて強調した。

 チョ氏を巡っては最大野党の自由韓国党などが指名撤回を強く求め、高麗大などでは学生たちが真相解明を求め集会を行うなど、波紋が広がっている。与野党はチョ氏の人事聴聞会を9月2〜3日に実施することで合意しており、チョ氏は「(聴聞会で)疑惑について詳細に明らかにする」との姿勢を示している。

 検察が人事聴聞会の前に閣僚候補に絡んだ疑惑で強制捜査を行ったのは初めてで、指名を辞退するとの憶測も出たが、チョ氏は「私ができることをしたい」と一蹴した。