インドネシア・ソロンの刑務所で、刑期を務め終えるために戻って来た受刑者ら(2019年8月21日撮影)。(c)AWA KIRAYA / AFP

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【AFP=時事】インドネシア領パプア(Papua)で暴動が発生した際、放火された刑務所から逃げ出した受刑者のうち、殺人犯も含めた270人超が、刑期を務め終えるために刑務所に戻っていたことが分かった。矯正当局が23日、明らかにした。

 さらに受刑者らは、看守のための仮事務所の建設をも手伝っているという。

 ソロン(Sorong)では20日、抗議デモの参加者らが刑務所などの建物に放火。受刑者500人のうち、約半数が逃げ出し、刑務所は部分的に焼失していた。

 刑務所の職員は23日、「受刑者らは脱獄しようとしたのではなく、火災から自分の身を守ろうとしただけだった」と説明。「彼らは自分たちの家族についても心配していた…殺人で有罪となった受刑者らでさえも、自発的に戻って来た」と語った。

 人口約22万人のソロン市内では、脱獄囚の発見、および彼らの家族と接触するために捜査チームが市内各地に展開しており、今なお12人が逃走中だという。

 だがなぜ、過密状態にある上に不潔なことで悪名高いこの国の刑務所に戻って来ようとする者がいるのだろうか。

 先の職員は「われわれはいつも彼(受刑者)らを良く扱っているし、彼らも逃げ出すことが解決策にはならず、事態を悪化させるだけだということを知っているのだ」と説明。「彼らが刑務所に進んで戻ってくれることに対して本当に感謝している」と話した。

 同国最東部に位置するパプアでは、数十年にわたって反政府運動が続いている。ソロンでの今回の暴動と抗議デモは、同国第2の都市スラバヤ(Surabaya)でパプア出身の学生数十人が当局に拘束されたことをきっかけに発生した。

【翻訳編集】AFPBB News