提供:週刊実話

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 冷やす・温めるは、どう使い分ければよいのでしょうか。ズバリ、ケガをしたときは「最初は冷やし、その後は適当な時期から温める」のが正しい対処法です。

 例えば、太ももを打撲したときに内出血した箇所を温めると血行がよくなり、さらに内出血が進んで腫れが増してしまいます。ケガの直後は痛めた箇所を冷やし、血管を縮小して内出血を減らし、腫れを抑えましょう。冷やすことによって痛みの感覚を麻痺させる効果もあります。

 しかし、低温にしすぎると凍傷になってしまう恐れもあるので、冷やすときはビニール袋に氷水を入れたくらいの温度が最適です。また、長時間冷やし続けると組織の血行が悪くなり、酸素や栄養が足りなくなってしまうので、ケガの状態にもよりますが、冷やす時間は数十分から1、2時間程度にしておきましょう。間欠的に冷やすのもよいでしょう。

 内出血は打撲してから1〜2日で止まり、腫れがピークに達するので、それ以降は逆に温めて血行をよくし、組織の活性と再生を促します。血行は、組織に酸素や栄養を補給し、老廃物を捨てる上でも大切です。

 冷やす時間、温める時間はケガの状況や部位によって異なりますが、入浴時に患部を温めた際にズキズキ痛むときは、まだ急性期なので冷やさないといけません。逆に患部が気持ちよければ急性期をすぎているので、温めていい頃合いです。

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井尻真一郎
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp