なぜ日本人は受け入れられるのか?…ポルトガル1部の『プリメイラ・リーガ』ってどんなリーグ?

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 ベンフィカのリーグ2連覇か? ポルトによる王座奪還か? はたまた、2001−02シーズン以来両者が独占しているタイトルを奪取する伏兵が現れるのか――。

 8月9日、ポルティモネンセがベレネンセスをホームに迎えた一戦で、2019−20シーズンのポルトガル1部リーグが開幕した。今でこそポルトガルでプレーする日本人が増え、スカパー!が試合を放送するなど日本でも認知が広まりつつあるが、未だ多くのサッカーファンにとって馴染みのないリーグであることは否めない。

 日本人が過去類を見ないほどに増加したこのタイミングで、一度ポルトガルリーグの実態についておさらいしたい。

プリメイラ・リーガ、別称は「リーガ・ノス」

 ポルトガル全土で行われるリーグ戦は、1部「プリメイラ・リーガ(Primeira Liga)」と2部「セグンダ・リーガ(Segunda Liga)」からなり、その下に、地区を5ブロックに分けた3部「ポルトガル選手権(Campeonato de Portugal)」がある。

 また、リーグと並列して2つのカップ戦が開催され、日本のルヴァンカップの位置付けである「リーグカップ(Taca da Liga ※スポンサー名から別称『Allianz Cup』)」と、天皇杯と同じ位置付けの「ポルトガルカップ(Taca de Portugal)」の2大タイトルが争われる。

 1部リーグと2部リーグは、それぞれの冠スポンサーから、別称「リーガ・ノス(Liga NOS)」と「レドマン・リーガプロ(LEDMAN LigaPro)」と呼ばれる。NOSはポルトガルを代表する通信事業会社で、LEDMANは中国の製造業者である。

 欧州のコンペティションへの出場権は全部で5枠。チャンピオンズリーグ(CL)には、1部リーグ1位がストレートイン、2位が予選3回戦から出場する。ヨーロッパリーグ(EL)には、3位が予選3回戦から、4位が予選2回戦から参戦、ポルトガルカップの優勝チームにはストレートインの権利が与えられる。そのため、リーグ5位のチームが繰り上げでELに参加する場合もある。2019−20シーズンは、前年1位ベンフィカと2位ポルトがCLへ。ポルトガルカップ王者のスポルティングがELにストレートイン。同クラブはリーグでも3位だったため、4位ブラガがEL予選3回戦、5位ビトーリア・ギマラインスが2回戦から、それぞれ繰り上げで参戦する。

約20年にわたる“2強”の独占

「ポルトガルの3強」という括りは、読者の皆様も一度は聞いたことがあるかもしれない。ベンフィカ、ポルト、スポルティングの3クラブは、ポルトガルを代表する世界的な名門クラブだ。過去を遡ると、1部リーグは、3強のほかポルト中心部のクラブ「ボアヴィスタ」と、ベンフィカ、スポルティングと同じ首都リスボンのクラブ「ベレネンセス」を加えた5クラブのみが優勝を経験しているが、両者のリーグ優勝はともに1度だけ。1934年のリーグ創設以来、約85のタイトルを、上記の2回を除いて3強が分け合っている。それほどまでに3強の支配は絶大だ。

 しかし、スポルティングは2001−02シーズンを最後にリーグ優勝から遠ざかっており、直近約20年間はベンフィカとポルトが優勝を独占。両クラブを「ポルトガルの2強」と呼称した方が、近年の実態には適っている。

 リーグ全体の勢力図としては、ベンフィカとポルトが優勝争いを繰り広げ、スポルティングが座する3位の席に、ブラガとヴィトーリアの互いに北部ミーニョ地方のライバルクラブである2チームが挑戦。上記5チームによる上位争いに、リオ・アヴェやマリティモなどが関与し、その他クラブは中位または残留争いを繰り広げる、というのが概況だ。

前田大然が加入したマリティモには注目

 あえて3強を除き今季の注目クラブを挙げるとすれば、このマリティモはダークホースとなり得るだろう。クリスティアーノ・ロナウドの出身地であるリゾート地「マデイラ島」に本拠地を置くクラブで、過去には相馬崇人が所属したため日本でも比較的知名度は高い。