スマートフォンの次の革新は「ハンズフリー」 画面にノータッチで操作できる時代が間もなくやってくる?

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サムスンから秋冬のフラッグシップモデル「Galaxy Note10」と「Galaxy Note10+」が発表になった。Galaxy Noteといえば、本体にスタイラスペンを内蔵したペンスマートフォンだ。

Galaxy Noteは、日本でもこれまでいくつかのモデルが販売されている。
しかし今回の新製品は、これまでのGalaxy Noteとは、少々違いうマシンなのだ。

実は、スタイラスペンを使ってスマートフォン本体を自由自在にコントロールできるようになったのだ。


Galaxy Note10シリーズのスタイラスペン、「Sペン」はモーションセンサーを内蔵している。
ペンを上下左右に振る、あるいは回転させることで対応アプリを操作できる。
たとえばカメラアプリなら、ペンで以下の操作ができる。
・ペンを上下に動かす:メインカメラとフロントカメラを切り替える
・ペンを左右に動かす:カメラメニューが順番に移動する
・ペンを回す:カメラをズームイン、またはズームアウトさせる
・ペンのボタンを押す:カメラのシャッターを切る


Galaxy Note10のスタイラスペンは高度なリモコンになる


このうちペンのボタンを押すことでシャッターを切る操作は。現在販売中の「Galaxy Note9」でもできる。
しかしGalaxy Note10であれば、単にシャッターが切れるだけでなく、三脚などに固定したスマートフォンの操作を、ペンだけで自由自在に行えるのだ。
スマートフォンでカメラをよく使う人なら、ペンによるリモコン操作は使いたくなる便利機能になることは間違いないだろう。

スマートフォンの操作は、画面を指でタッチする。
あたりまえだが、手が濡れているときや、手が離せないとき、スマートフォンが離れた場所にあるときは、操作できない。

こんなときは、指タッチ以外でも操作できたらと思うだろう。

最近は音声アシスタントを使ってスマートフォンに話しかける方法もある。検索などができたり、カメラに向かって手のひらを向けたり、ウィンクをしたりすることでカメラのシャッターを切れるスマートフォンもある。

Galalxy Note10のペンを使ったハンズフリー操作は、既存の機能とは少し違う。
「ペンを動かす」という直感的な動作で、スマートフォンが操作できる。
ここに最大の利点がある。

動画を視聴中に、次の動画を見たくなったら、ペンを右に振ればよい。
動画を最初から見たくなったら、左に振ればよい。
こうしたことかペン操作できるのだ。

サムスンでは、「Sペン」のソフトウェア開発ツールを無料で配布しているので、Sペンの操作に対応するアプリはこれから増える予定だ。
ペンで操作できるゲームなど、かなり面白いアプリが登場することが期待できるだろう。


Sペンの動作に対応するアプリがこれから増える予定だ


Galaxy Note10とは異なるハンズフリー操作をサポートしているスマートフォンもある。
LGが今年初めに発表した「G8 ThinQ」だ。

「G8 ThinQ」は、フロント部分に「Z Camera」と呼ばれるカメラを搭載している。
この「Z Camera」は、手の形状や動きを認識する「Air Motion」に対応しているのだ。
たとえば指先を左右に回転させると、スマートフォンが認識して音量を上下に調整してくれる。

ただしこの「Air Motion」は、実際に使ってみるとまだまだ実用的と言うには遠く、実験的に搭載されているという段階だ。しかし「Air Motion」の認識精度が高まれば、指先を動かすジェスチャーだけでスマートフォンを自在に操作できるようになるだろう。


LG G8 ThinQは指先の形と動きをカメラが認識する


最近のスマートフォンは、TVに接続して大画面で映画を楽しむことができる。
スマートフォンをTVのそばに置いて、離れたソファーに座りながらスタイラスペンや指先でスマホを操作するなんてことも、もはや夢ではなくなりつつある。

スマートフォンのハンズフリーは、今後、大きなニーズとなっていくだろう。
今後のスマートフォンは、
「画面をタッチしないで操作できる」
これがトレンドになっていくのではないだろうか?


執筆 山根康宏