搭乗客に不愉快なメモを渡す空港職員(画像は『CTV News 2019年8月18日付「Airport worker loses job for giving passenger handwritten ‘You ugly’ note」』のスクリーンショット)

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このほどアメリカで、空港職員が意味もなく搭乗客に不愉快なメモを渡したことで解雇された。もしこれから旅行へ出発するという時であれば、せっかくの楽しい気持ちが台無しになることだろう。『CTV News』『NBC News』などが伝えている。

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今年6月、ニール・ストラスナーさん(Neal Strassner)は出張でカンザス州のウィチタに向かうため、米ニューヨークのグレーター・ロチェスター国際空港を訪れた。そして保安検査場で金属探知機を通過した後、女性職員から紙切れを手渡された。

ニールさんはその紙切れを見てみると、そこに手書きで「あんたってブサイクね」と書かれていたのだ。女性職員はその後もニールさんに声をかけ「そのメモ見た?」と尋ね、ニールさんの愕然とした表情を見て笑っていたという。

他人を不愉快な気持ちに陥れることに何の意味があるのだろうか。憤りを感じたニールさんは、その日のうちに空港へ苦情の電話を入れた。その後、空港の警備室に立ち寄るように言われていたためニールさんはカンザス州から戻った際に警備室を訪ね、事の次第を話した。しかし空港側は彼の話を信じてくれなかったようだ。

そこでニールさんは保安検査場に監視カメラが設置していることに気付き、当時の映像をアメリカの情報公開法に則った形で空港側に要求した。ニールさんは最近になってその映像を入手できたのだが、そこにはニールさんに女性職員がメモを渡す様子がしっかりと映っていた。

それだけではなく女性職員はニールさんがその場を離れた後、近くに置いてあったティッシュケースの箱を小さくちぎり、そこにペンで何かを書いている様子が捉えられていた。おそらく他の搭乗客にも同様のメモを渡していたのだろう。

ニールさんの入手した映像をもとに空港側では調査を行ったところ、ニールさんに不快なメモを渡した女性職員はバージニア州に本拠地がある警備会社「VMD Corporation」の従業員であることが分かり、運輸保安局を通じて空港で働いていたという。

ニールさんは同社に連絡を入れ、今回の件について8月13日までに折り返し連絡をもらう約束をした。ところが同社からは連絡が来なかったため、ニールさんは問題の映像を海外掲示板サイト『reddit』に投稿した。すると投稿から2時間以内に同社から連絡があり、ニールさんに「問題の女性職員は解雇になる予定」と告げてきたそうだ。

その後、米運輸保安庁では「請負業者は最も高い倫理基準に則っていることが原則であり、今回のようなふるまいに対しては全く許容できるものではない」と声明を出し、女性職員は解雇されたことを明らかにした。

ニールさんは今回のことがあったにもかかわらず、「私はいつもこの空港を利用しますが、実に良い空港です。私の訪れる空港の中でもお気に入りのひとつになっています」と話している。

画像は『CTV News 2019年8月17日付「Airport worker loses job for giving passenger handwritten ‘You ugly’ note」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)