統一会派で勢力図は変わるのか

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立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎代表は2019年8月20日、国会内で会談し、衆参両院で統一会派を結成することで合意した。

立憲は国民に対して、脱原発などの立憲の政策を受け入れ、衆院で立憲会派に「加わる」ことを求めていたが、合意では両党が衆参両院で「会派をともにする」とともに、「それぞれの立場に配慮しあう」となった。8月15日の会談では、枝野氏が国民側の提案を「お答えになっていない」と一蹴していたが、これを一転させた。

「お答えになっていない」一蹴で批判も

統一会派構想は、8月5日に立憲が国民に働きかけたことで両党の攻防が本格化した。この日、枝野氏が玉木氏に渡した文書では、(1)立憲主義の回復など憲法に関する考え方(2)いわゆる原発ゼロ法案等のエネルギー関連政策(3)選択的夫婦別氏制度や動静当事者間による婚姻を可能とする一連の民法改正法案等の多様性政策、などの立憲の政策に「ご協力いただき、院内会派『立憲民主党・無所属フォーラム』に加わって、衆議院でともに戦っていただきたく」呼びかける内容だった。

元々原発政策では立憲と国民の間で違いがあることに加えて、国民は衆院だけではなく参院でも統一会派を組む方針を確認。両者の路線の違いが表面化していた。これを受けて行われた8月15日の党首会談で、玉木氏は衆参で統一会派を結成し、政策については今後協議していくことを提案したが、枝野氏は

「我々の方からさせていただいた具体的なご提案については、これではお答えになっていない」

と事実上一蹴。「上から目線」だとの批判も広がっていた。

「立憲会派に加わる」→「ともにする」の意味

そんな中で、8月20日の党首会談で、玉木氏は

「国民民主党としては立憲民主党の8月5日付の呼びかけに示された主張を理解し、相互に協力していくことを確認する」

ことを表明。立憲の主張を必ずしも「丸呑み」するわけでないことを示唆したものの、統一会派結成で合意した。発表された合意文書では、

「国民民主党は、8月5日の立憲民主党による申し入れを受け入れ、衆議院において立憲民主党と会派をともにする」
「立憲民主党は、国民民主党の意向を踏まえ、8月5日の申し入れに準じた内容で、参議院でも国民民主党と会派をともにする」

と、8月5日の文書に比べると両党が比較的対等な書きぶりになった。これに加えて、

「国会の行政監視機能強化のための国会共闘に全力を注ぎ、会派を構成するそれぞれが異なる政党であることを踏まえ、それぞれの立場に配慮しあうことを確認する」

という条項もあり、具体的な政策の違いについては事実上「棚上げ」することもにおわせた。

会派名は衆院で「立憲民主党・国民フォーラム」、参院で「立憲民主党・国民・希望の会」を中心に検討する。会談後の記者会見で、枝野氏としては、元々は国民が立憲会派に「加わる」ことを主張していたことについては、「文章にあるとおりで、呼び方の問題だけだ」と述べるにとどめた。

両党が統一会派を結成するには、両院議員総会などそれぞれで党内手続きが必要。党内では異論が出る可能性もある。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)