外務、財務両省は、2017年に学校法人「森友学園」との国有地をめぐる決裁文書改ざんで中核的な役割を担った財務省官房参事官の中村稔氏を駐英公使に充てる人事を16日付で発表しました。

 改ざん問題で大阪地検特捜部は9日、改ざん当時財務省理財局長だった佐川宣寿・元国税庁長官をはじめ中村氏ら財務省職員を再び不起訴処分(嫌疑不十分)。捜査が終結したことを受けた露骨な“幕引き人事”です。森友問題に絡む海外人事では、安倍晋三首相の妻・昭恵氏付の政府職員だった谷査恵子氏が17年8月に在イタリア日本大使館の職員に異動になっています。

 中村氏は、森友問題が表面化した17年当時、財務省理財局総務課長を務め、佐川氏の下で改ざんを認める佐川氏の意向を近畿財務局に伝えていただけでなく、実際に改ざんを部下たちと行いました。

 財務省が昨年6月に公表した改ざん問題報告書で中村氏は「(佐川氏に)最も近い立場にあって…(改ざんなどで)中核的な役割を担っていた」人物とされ、安倍昭恵氏の名前が記載された決裁文書を決裁しました。決裁文書の改ざんは、中村氏が菅義偉官房長官に直接「森友事案」を説明した直後に始まりました。中村氏は、官邸と改ざん問題との関係を知る重要人物です。

 中村氏は昨年7月、森友問題で責任を問われていながら理財局総務課長から官房参事官に“栄転”となっていました。