“あおり運転”の試乗車 20日間で2000キロ超走行

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 茨城県の常磐道で男があおり運転をして相手の車を停車させて運転手を殴った事件で、茨城県警は傷害の疑いで40代の男の逮捕状を請求する方針を固めたことが分かりました。

 3つの県で目撃された白いSUV(スポーツ用多目的車)による危険な運転。茨城県警は15日、横浜市の高級車ディーラーから動画に映るSUVの提出を受けた。ディーラーによると、SUVは先月21日に修理の代車としてある男性に貸し出されていたが、その際のやり取りが新たに分かった。

 車を台車として借りた男性:「修理費がかさむようであれば乗り換えを考えている」

 こう話したという男性に対し、ディーラーはプロモーションの意味も含めて試乗車を代車として貸したという。だが、貸し出し期間を大幅に過ぎた今月10日、返却に現れたのは借りた本人ではない代理人。新たに分かったその際の様子だが、捜査関係者などによると、代理人は男性の会社の従業員だと名乗っていたという。つまり、男性は会社の社長である可能性がある。捜査関係者によると、男性は神奈川県や大阪府の自宅に立ち寄っていないといい、逃走しているとみて行方を捜している。返却されたSUVは貸し出しから2000キロほど走っていたという。これに対し、横浜市のディーラーから危険な運転があった静岡、愛知、茨城県の順で向かってディーラーに戻った場合、東名や新東名を使うと約740キロ。実際の走行距離との差は1300キロほどある。SUVはどこをどう走ったのか。

 元埼玉県警刑事・佐々木成三さん:「車の中にあるカーナビのデータと、あとはETC(自動料金収受システム)などあれば、その履歴、もしかしたら捜査するということで車を押収した可能性が高い」

 こう話すのは埼玉県警の元刑事・佐々木さん。ディーラーが警察に車を提出したことで捜査はどう進むのか…。

 元埼玉県警刑事・佐々木成三さん:「車の中の指紋、DNA、あと微物、そういったものから運転者が誰なのか緻密(ちみつ)に捜査していることの現れだと思いますね」

 茨城県の映像では進路をふさぐ行為を繰り返した後、SUVを降りる男の顔や服装がはっきりと映り、運転手を殴る姿もはっきり捉えられている。だが、愛知や静岡のケースでは運転手の顔は映像には映っていない。このままでは傷害の立件は可能でも、あおり運転の道路交通法違反での立件はハードルが上がるという。そこで、運転手の特定に車内の捜査となるのだが、車以外も捜査するという。

 元埼玉県警刑事・佐々木成三さん:「いわゆるリレー式、防犯カメラの映像も合わせて継続で捜査していますので、この時の運転手は誰だったかということを明らかにしていくと思います」

 そして、茨城県の事件では殴っていない女性の立件も探っている可能性があるという。

 元埼玉県警刑事・佐々木成三さん:「(傷害を)容認しているという形になれば、傷害についても立件できるかどうかを判断すると思います」