【ルポ】韓国の“日本旅行ボイコット”で恩恵を受けるロシア・ウラジオストクの今

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韓国内で日本製品の不買運動が続き、日本の代わりに近距離の海外旅行先であるロシア・ウラジオストクや台湾、香港を訪れる旅行者が急増している。

8月12日、eBayコリアが運営するGmarket(ジーマーケット)とオークションによると、7月1〜28日の4週間、日本行き航空券の売り上げは、前年同期比38%も減少した。

シンガポールと台湾の航空券は、それぞれ売り上げが前年比52%と38%増加し、国際線航空券の平均売り上げの増加率(23%)を上回った。特にロシアのウラジオストクの航空券は、前年比129%と大幅に増加した。

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記者が訪れた8月9日(現地時間)のウラジオストクは、韓国人観光客にあふれていた。出口が1つしかないウラジオストク空港に到着すると、複数の航空会社を通じて到着した韓国人でにぎわった。

空港の中には韓国人の便宜のために「入国審査」「出口」などの標識が韓国語で案内されていた。空港から市内へ向かうミニバスに数十人の韓国人が乗ったり、タクシーを待ったりしていた。雨の日にもかかわらず、傘を持った韓国人たちが通りに並んでいた。

有名グルメやカフェが多いアルバート通りで会った韓国人観光客のキムさん(31)は、「韓国から最も近いヨーロッパでありながら、抗日独立運動のゆかりの地という話を聞いてウラジオストクへの旅行を決めた」とし、「休暇期間が短いので日本旅行も計画したが、行かないほうがいいと判断して旅行先を変更した」と述べた。

ウラジオストクのアルバート通りを訪れる韓国人観光客

韓国人を相手にツアーを進行する旅行会社のガイドは、「去年の冬に比べてツアー申し込み人数が2倍近く増加した」とし、「シーズン中は観光客が多いが、20人乗りのバスがいっぱいになるほど多いのは、初めて」と話した。

ウラジオストクの心臓部である革命戦士広場の道路は、韓国人団体観光客の集合場所として機能し、旅行代理店名が書かれた大型バスが順番に並んでいた。韓国人が集まる時間帯に合わせて、ウラジオストク現地の人々が「マトリョーシカ」を販売する姿も見られた。

韓国人観光客があまりにも多いためか、商人たちはロシア・ルーブルはもちろん、「ウォン」でも人形を購入できると宣伝した。

シベリア横断鉄道の始発点であり、終着駅でもあるウラジオストク駅など、観光客が多く訪れるおみやげ店の従業員は、誰もが「マシッソヨ(おいしい)」「ユミョンハダ(有名だ)」といった簡単な韓国語ができ、コミュニケーションが楽だった。

ウラジオストク唯一の5つ星ホテルであるロッテホテルでも、韓国人観光客の増加を体感するほどの客室予約率が増加している。

ロッテホテル・ウラジオストク総支配人のシン・インヒョプ氏は、「日本不買運動の影響でウラジオストクを訪れる観光客であることは確認できないが、国際空港に韓国語の標識が登場し、有名レストランなどでは韓国語のメニューを簡単に接することができる」と話した。

また「今年上半期のデータを見ると、前年比増加傾向がはっきりしており、沿海地方でも韓国人観光客のために気を使っている」と述べた。

ウラジオストク旅行のため、バスに乗り込む韓国人観光客

シン総支配人は「自由旅行をする若い旅行者よりも、主に家族単位や出張でウラジオストクを訪れた観光客がロッテホテルを訪れる。昨年から部屋の予約率が90%を超えており、今年は光復節の8月15日まで、客室がオーバーブッキングになるほど訪問者が多くなった」と説明した。

彼はまた、「韓国人観光客がロシアでマナーを守るほうなので、韓国人観光客を歓迎する雰囲気」とし、「ロッテホテルも現地式のほかに、アジアや韓国人観光客のためのサービスとして、ワカメスープを朝食に準備しながら大きな反響を受けている」と伝えた。