先日にドイツのスポーツ専門誌シュポルト・ビルトが伝えたところでは、バカリー・ジャッタが、年齢を偽った虚偽の身分証を用い難民として入国しており、加えて母国ではプロ選手としてプレーもしていたという。同紙によればジャッタの本名はバカリー・ダッフェーであり、年齢は21歳ではなく23歳。二人のかつて指導を行なった人物が、記事の中で確かにジャッタを指導したことがあると証言した。

 まさにニュルンベルク戦での4−0での快勝に大きく水を差す報道となってしまったのだが、さらにその対戦相手であったニュルンベルクが、ドイツサッカー連盟に対して異議申し立てを行なったことが判明。このことについて、ハンブルクでマネージャーを務めるヨナス・ボルト氏は「我々が4−0で勝利したあの試合について、ニュルンベルクが異議申し立てを行ったことには非常に驚いた」とコメント。

 ただその一方で、「我々もまた、ドイツサッカーリーグ機構やドイツサッカー連盟からの判断を待っている。果たしてバカリー・ジャッタの出場権に対する答えをできるだけ早く欲しい」とも述べつつ、「しかし我々にとっては、この3年間では有効とされているパスポートと、出場の権利が与えられている状況なのだ。仮にこれで異議申し立てが認められるようなことがあれば、決してそれは我々にとっては受け入れられるものではないだろう」と言葉を続けた。


 「我々はバカリーを100%支持しているし、これからも通常通りに練習にも試合にも参加させていく。それに彼は価値のある、そしてとてもインテリジェントな、チームメイトからも評価を受けている選手なのだ。だが世間では彼の名前が吊し上げられているようなところもある。信じられないよ。ジャッタは我々に対して改めて、パスポートの内容に誤りはないことを強調していたよ」なおブンデス2部開幕戦の相手、ダルムシュタットは異議申し立てを行う考えは無い。

 ちなみにハンブルクではこの記事が発行される1週間前からこの情報を手にしており、クラブ首脳陣はジャッタと個別の話し合いの場をもって確認。そこでジャッタ自身はこれまでの主張通り、あくまで未成年としてドイツに来て、さらに組織化されたサッカークラブでの経験はないと語ったとのこと。なおジャッタについては、ドイツサッカー連盟の監理委員会が、自身の身分証明の説明のための召喚を求めており、それから判断が下される見通しとなっている。