首席秘書官・補佐官会議で発言する文大統領=12日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、青瓦台(大統領府)で開かれた首席秘書官・補佐官会議で、「日本の経済報復へのわれわれの対応は感情的になってはいけない」として、決然とした意志を持ちながらも冷静で根本的な対策まで考える長い目で見るべきだと呼びかけた。

 文大統領は日本が今月初旬、「ホワイト国(輸出管理の優遇対象国)」からの韓国除外を閣議決定したことを厳しく批判したが、感情的な対応よりは冷静に現実を直視し、現在の状況を打開する姿勢を強調した発言と受け止められる。8日に緊急招集した国民経済諮問会議で、日本の決定を「勝者のないゲーム」として、即時撤回や対話に応じることを求めた発言の延長線上とみられる。

 文大統領は「3日後は光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)で、今年は(日本による植民地支配に抵抗して起きた独立運動)『三・一運動』から100周年、臨時政府樹立から100周年を迎える年で、その意味が一層深い」として、「過去、日本の帝国主義から大きな苦痛を受けたわれわれとしては現在起きている日本の経済報復を極めて厳しく受け止めざるを得ない」とし、日本の姿勢に重ねて疑問を呈した。

 また、「経済報復はそれ自体が不当なだけでなく、歴史の問題から始まったということからなおさらだ」として、「光復節を迎えるわれわれの心構えが一層決然とならざるを得ない」と述べた。

 国民に対しては、「日本政府の不当な経済報復に決然と反対しながらも、両国国民間の友好関係を毀損(きそん)しないようとする毅然とした大局的な姿を見せいている」として「国民が見せた成熟した市民意識に深い尊敬や感謝を表する」と述べながら「両国の国民が成熟した市民意識に基づき、民主・人権の価値で意思疎通し、人類愛や平和で友好を固めれば韓日関係の未来はさらに明るくなる」と言及した。

 日本の不当な措置には断固として対処する意志を示しながらも、両国国民の友好関係の毀損につながってはならないことを強調した発言とみられる。

 文大統領は「われわれの目標は単純に経済強国ではない」として、「人類の普遍的な価値を擁護し、人を重視する平和協力の世界共同体を追求していく」として、「このため、国際社会と連帯し、責任や役割を果たす」と言明。「韓国は経済力だけでなく、人権・平和のような価値の面からも模範になる国として発展していく」と強調した。

 日本が強制徴用判決を理由に経済報復に乗り出したのは人権・平和など人類普遍の価値に反する行為であることを国際社会にアピールする世論戦を予告したもので、韓国政府がこうした人類普遍の価値を守る方針を強調したものと受け止められる。