今季最初の公式戦、ドイツ杯初戦SVアトラス・デルメンホルスト戦では、ヴェルダー・ブレーメンが6−1と5部相当のクラブを相手に快勝。特にこの試合では、大ベテランのクラウディオ・ピサーロが、見事な個人技によるゴールを含む、2得点をあげる活躍をみせた。

 『老いてますます盛ん』という言葉を身をもって示して見せた40才のペルー人FWは、その「秘訣」として、「”彼”が試合前に、1杯のエスプレッソを入れてくれたとき、僕はゴールを決めているよ」とコメント。ヴェーザー・シュタディオンで数々の得点を決めてきた、そのピサーロが語ったその”彼”こそ、この日を最後にブレーメンのベンチを後にすることになる、用具係のフリッツ・ムンダー氏だ。
 
 2008年よりブレーメンの用具係を務めてきた同氏に対しては、コーフェルト監督からはその貢献に感謝と賛辞の言葉が送られると同時に、別れへの寂しさも吐露。さらにクラウディオ・ピサーロにとっては、ゴールを生み出したあのエスプレッソを恋しく思いながら、現役最後のシーズンを迎えるということにもなる。
 

 ラストイヤーに向けて、同選手は「昨シーズンと、基本的には僕の役割は変わらないよ。チームの助けになりたいと思っている。どれだけ、そしてどの時間でプレーすることになるのか、それは監督の決断次第だけれどもね」とコメント。

 その一方で、ここのところは数々の最年長記録を築いてきたピサーロ。この日に記録した1試合2得点をいうのはドイツ杯最年長記録だ。「いつも何か新しいものがくるね」ただゴール自体は2番目であり、カール・ランバーティンが記録した44才と164日が最年長。これには流石のピサーロも「聞いたことのなかった名前だ。それはかなりの年齢だね」と舌を巻いている。