落ち目の現職は戦々恐々(C)日刊ゲンダイ

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「選択肢として排除しない」――。れいわ新選組の山本太郎代表が7日の記者会見で、来年夏までに予定される東京都知事選への出馬に含みを持たせた。続けて「その方が面白いじゃないですか」「メディアに呼んでいただくタイミングも増えると思う」と語り、どこまで都知事選に本気かは分からないが、再選を目指す小池都知事は戦々恐々だろう。

官邸周辺が警戒…これから始まる“れいわ・山本太郎つぶし”

 3年前の都知事選で291万票を集めて当選したが、2017年の衆院選での「排除」発言以来、人気はガタ落ち。その際、小池氏が率いた希望の党が東京の比例代表で得たのは103万票だ。さらに自民が、丸川珠代元五輪相ら有力候補を立てれば、とても前回の票は望めない。

 そこに勢いに乗る山本氏が襲い掛かってくる可能性があるのだ。

 れいわは7月の参院選比例区で228万票を獲得。うち約2割にあたる45万超を東京だけで集めた。その上、山本氏が野党統一の都知事候補になれば、さらなる票の上積みも期待できる。参院比例区で立憲、国民、共産、社民は東京だけで計205万票を得た。れいわ票を足せば250万票を超え、山本氏は十分、当選圏内に躍り出る。

■狙いは不気味さ維持

 とはいえ、山本氏は「次期衆院選に100人擁立」「総理を目指す」と大風呂敷を広げた手前、都知事選に“浮気”すれば民意が離れるリスクが伴う。「選択肢として排除しない」発言の真意は何か。れいわを取材し続けるフリーランスライターの畠山理仁氏はこう指摘する。

「サービストークの面もあったでしょうが、要は共闘に向け野党には自分を上手に使って欲しいというアピールだと思います。自身の『駒』としての価値を落とさないためには『どこでもやれる』といろんなオプションを見せつけ、『何をやってくるか分からない』との不気味さを保ちたい。都知事選に出ることが、野党共闘や自分が総理になるためにプラスになるなら、持ち駒のひとつとして手元に置いておこうという感覚だと思います」

 五輪開催都市の「顔」は山本氏になるのか。“祭典”の前にその答えは出る。