気温は問題ないがオイルでさえも蒸発するのは確か

 酷暑ともなるとクルマのさまざまな部分にダメージが及ぶが、オイルや冷却水、ウォッシャー液などの液体モノは蒸発しないのだろうか?

 結論からいうと、問題はない。なぜなら走行中はもっと高温になるからで、例えば冷却水は100度前後にまで上がることもある。そうなると気温が40度になった程度では影響はない。とはいえ、酷暑だからすぐにダメになるのではないというだけで、蒸発というのはつねに各液体ごとに起こっている。

 一番蒸発しにくいのはオイルだが、これもごくわずかではあるが少しずつ蒸発するし、オイルのスペックにも蒸発についての項目があるほど。また粘度が下がるほど蒸発しやすくなる。

 そのほか、水モノは比較的蒸発しやすく、リザーバータンクのすき間などから少しずつ蒸発していく。最近は気密性も高いのでこまめに見る必要があるほどには減らないが、車検毎などに量のチェックは必要だろう。

バッテリー液は蒸発しやすいので注意が必要!

 そして比較的減りやすいのが、バッテリー液だ。化学反応で蒸発しやすく、上部にバルブを付けることで元に戻すようになっているが、それでも少しずつ減ってしまう。そのため量を点検して、必要に応じて補水。しかし最近では蒸発を極力抑え、減らないようにするメンテナンスフリータイプのものも増えている。

 最後に注意したいのは減っている場合にどうするかということ。極端に減っている場合はトラブルや不具合を疑い、プロに点検してもらったほうがいいだろう。

 また常識的な範囲での減りの場合、補充することになる。たとえば冷却水だと、ただ水を足せばいいというわけではなく、濃度も考えて補充用の冷却水を入れるのか、水でいいのかなど、判断してから対応したい。オイルもただ足せばいいのではなく、オイルそのものを交換して新たに規定量に合わせるという判断も必要だ。