3歳馬のダート重賞、GIIIレパードS(新潟・ダート1800m)が8月4日に行なわれる。同レースは10年前に創設され、当初は堅い決着に収まることが多かったが、最近は一変して”荒れる”傾向が強いレースとなっている。

 とりわけ、ここ2年は凄まじく、2017年には11番人気ローズプリンスダムが勝利し、2着にも12番人気のサルサディオーネが入って、馬連が9万5320円という高配当となった。さらに3連単の配当は、3着に1番人気のエピカリスが入ったものの、80万円超えの高値をつけた

 そして昨年も、5番人気のグリムが勝利して、2着に10番人気のヒラボクラターシュ、3着に9番人気のビッグスモーキーが突っ込んできて、3連単は67万1670円の高配当となった。おかげで、今年も波乱ムードが強まっている。

 そんななか、このレースの特徴として、ひとつのポイントがクローズアップされている。それは、過去5年で4頭の逃げ馬が連に絡んでいることだ。例年ペースが速く、消耗戦となることが多いのだが、なぜか前が残りやすいレースとなっている。その点については、デイリー馬三郎の吉田順一記者も頭の中に入れておいたほうがいいと言う。

「過去10年で、上がり36秒台を切って勝ったのは、2014年のアジアエクスプレスのみ。コース形態からは前が断然強い新潟コースですが、重賞となれば、ジョッキーの意識も前へ前へと強くなるので、それが乱戦になる要因かもしれません。ただ、そうした激しい展開になっても、逃げ馬に連対実績があることは覚えておきたいです」

 また、日刊スポーツの木南友輔記者は、今年から変わった制度によって、過去と違った変化が起こるかどうか、注視したいと言う。

「レパードSはこれまで、1000万下(現2勝クラス)を勝つレベルの馬なら、勝負になる傾向にありました。しかし、今年から降級制度が廃止され、同クラスでも古馬の1600万下(現3勝クラス)の降級がなくなって、3歳馬が勝ちやすくなっています。そうした状況にあって、これまでと同様のことが言えるのか、つまり2勝クラスを勝ったばかりの馬でも勝ち負けできるのか、注目しています」

 こうしたことを踏まえて、吉田記者は2勝クラスを勝ったあと、3勝クラスの安達太良S(福島・ダート1700m)でも、2着と奮闘したビルジキール(牡3歳)の名前を挙げた。

「2勝クラスはレコード勝ち。続く昇級初戦の3勝クラス・安達太良Sでも、4角で外を回すロスがありながら、優れた脚力を示して2着と好走しました。手応え以上に伸びるしぶとさがあって、ダートの中距離馬としての資質は高いですよ」

 ただ、同馬は関西馬で、ここ2戦は福島へ、そして今回は新潟と、短期間で長距離輸送が続いていることが不安視される。

「確かにそれによる疲れは気になりますが、今週も前走時同様の攻め過程にあって、好気配。馬に前向きさがあり、いい状態をしっかりとキープしています。

 行き脚がよく、ハナを奪って勝ったこともあり、枠順や枠の並び次第では主導権を握ることも考えられます。3勝クラスでいきなり2着に来た実績を、素直に信用したいと思います」

 吉田記者は、このビルジキールの他にも注目している馬がいると言う。

「サトノギャロス(牡3歳)と、ブラックウォーリア(牡3歳)です。


3連勝中のサトノギャロス

 サトノギャロスは、ダート1200m戦で連勝後、GIIIユニコーンS(6月16日/東京・ダート1600m)に参戦するはずでしたが、例の禁止薬物問題で除外となってしまいました。しかし、その翌週の2勝クラス・清里特別(6月23日/東京・ダート1400m)を快勝。着差以上に余裕のある勝ちっぷりでした。

 これまで短い距離を中心に使われてきましたが、終始外、外を回っている競馬のスタイルと、道中の折り合いのよさを考えれば、新潟のダート1800mにも十分に対応できると思います。まだまだ伸びしろが見込め、攻めも快調。4連勝で一気に重賞ウイナーとなっても不思議ではありません。

 ブラックウォーリアは、消耗戦でこそ面白い存在。前走の2勝クラス・インディアトロフィー(7月13日/中京・ダート1900m)では、重馬場でレコード勝ちを収めましたが、基本的にはパワーのいる良馬場向きです。前々で粘っこく走れるタイプで、新潟・ダート1800mは間違いなく合うと思います」

 このブラックウォーリアについては、木南記者も推奨馬の1頭に挙げる。

「ブラックウォーリアは、2走前に3歳オープンの伏竜S(3月31日/中山・ダート1800m)に出走して4着でした。このレースは出世レースで、負けた馬でもその後に出世することがしばしばありますから、軽視できません。

 実際、そのあとに2勝クラスのインディアトロフィーを快勝。異常な高速決着だった中京・ダートで、しっかり先行して勝ち切りました。新潟・ダートは先行有利なのは、言わずもがな。この脚質は大いに魅力です」

 木南記者ももう1頭、前走の地方交流重賞・ジャパンダートダービー(7月10日/大井・ダート2000m)で6着と健闘したトイガー(牡3歳)を推す。

「ジャパンダートダービー組は、レパードSでも強いんですよね。一昨年の勝ち馬ローズプリンスダムもそうでした(ジャパンダートダービー8着)。

 ということで、同レース2着のデルマルーヴル(牡3歳)が今回は人気になりそうですが、レースをあらためて見直すと、トイガーも結構がんばっていました。2走前の2勝クラス・八王子特別(7着。6月8日/東京・ダート2100m)でも、積極的にレースを運びながら、最後は失速してしまいました。こうしたことから、距離が1800mになるのはいいかもしれません。

 祖母は地方で活躍した名牝ロジータ。その血統面も魅力です。今週もポリトラックコースでいい動きを見せていました。一発を期待したいですね」 2年連続で大荒れのレパードS。三度、波乱が起こる可能性は十分にある。夏休みを目いっぱい楽しむためにも、ここでガッポリ稼ぎたいところ。その手助けをしてくれる馬が、名うての「穴党記者」が挙げた4頭の中にきっといる。