500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。

今回は、真面目なキャリア女性に多い「ダブル不倫と離婚問題」についてお話します。

誠実な公務員夫の浮気疑惑

地元の公立大学を卒業後、地元の地方銀行で働く宮本千佳さん(仮名・33歳)は、現在、2人の子供を育てるシングルマザーです。

2年前に別れた夫とは、25歳で結婚。夫は2歳年上の県庁職員でした。千佳さんが24歳の時に、友人の主催した合コンで出会い、大学が同じだったことがわかって意気投合。1年の交際を経て結婚しました。翌年には長男が生まれ、その2年後には長女が誕生したのです。

真面目で誠実な夫と、2人の子供たち……夫は育児に協力的でした。それもあり千佳さんの銀行の仕事も、それまでと変わらず続けることができました。このときの千佳さんの生活は、幸せに満ち溢れているものでした。

転機が訪れたのは、2人目の子供が生まれた1年後、千佳さんが29歳のときでした。ある日、夫が珍しく朝帰りをしてきたのです。職場の飲み会が盛り上がり、3次会に行ってしまい、朝までカラオケをしていたそうです。今までそんなことはありませんでした。

そして、その日以降、夫の家での挙動が不審になります。夜遅くまでスマホを触っていたり、浴室にもスマホを携帯。当然、千佳さんは浮気を疑いますが、誠実だけが取り柄で、浮気するような器用さもない夫です。それだけは絶対ないだろう……そう思いつつも、千佳さんの心は晴れません。

いっそのこと本人を問い詰めればいいのでしょうが、もし本当に浮気だったとしたら、自分は立ち直れないほど傷つくし、浮気をしていなかったのなら夫は疑われたことで傷つく……そう考えると、夫を問い詰める勇気も持てないのでした。

夫の浮気疑惑について、男性の同期入社社員に相談

男友達に、相談に乗ってもらうだけだったはずが

やがて、千佳さん夫婦の関係はぎくしゃくし始めます。夫婦の会話も激減し、あっと言う間に触れ合いはなくなります。家庭内では子供のことについての、事務的な会話だけが中心に。千佳さん自身、そんな夫婦の関係に強い不安とストレスを感じていました。

そんなある日、千佳さんが、勤務先の銀行での研修会に出席したときに、同期入行の勇さん(仮名・33歳)とバッタリ会ったのです。同期会で年一程度には顔を合わせている勇さんは、入行以来ずっと営業畑。性格も明るくて社交的、エネルギッシュなタイプです。

研修の場でもあったので、その日はお互い挨拶程度の会話で終わった翌日のことです。勇さんから、千佳さんにメールが届きました。それは「浮かない顔をしていたけど、大丈夫? 良かったら相談に乗るよ。近況報告も兼ねてランチでも行こう」という内容です。

なんとなく自分を見透かされたようなドキドキ感と、自分を理解してくれている人がいるという安心感。千佳さんは、勇さんとランチにいく日程を決めるための返信をしました。

そうして、いつの間にか月に一度程度、勇さんとはランチをする関係に。千佳さんは勇さんに相談に乗ってもらうようになりました。

千佳さんとしては、同期入行かつ気心の知れた友人に、相談に乗ってもらっているだけという意識でした。それに勇さんも既婚者で、小学生の子供がいます。勇さんとはそれ以上もそれ以下もないはずでした。しかし、勇さんの思いは少し違ったようです。

営業のエースで、同期の中でも出世頭の男性は、女性の話を聞くのが上手だった。

営業職の男性は、恋愛でのクロージングトークのテクニックも上手だった……〜その2〜に続きます。

■プロフィール

恋愛・キャリアの賢人 小川健次

恋愛カウンセラー/営業・マーケティングコンサルタントとして、年間約500名の女性をカウンセリング。恋愛とキャリアの両立のためのアドバイスが支持される。同時に、中小企業を対象とした営業、マーケティングのコンサルティングを行なう。 株式会社リエゾンジャパン代表取締役、社団法人感覚刺激と脳研究協会理事ほか、多岐にわたる活動をしている。
Blog : https://ogawakenji.com/