レアル・マドリードのMF久保建英【写真:Yukihito Taguchi】

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レアルに加入した久保の今後の飛躍に太鼓判 「大物になると宣言していた」

「もちろん。そうに決まっているさ! 本当はバルサに来てほしかったんだ…」

 この発言は、ヴィッセル神戸対バルセロナの「Rakuten CUP」を現地取材すべく、神戸を訪れていたスペイン人記者に「久保建英をバルセロナで見ることを望んでいたか?」と質問した際の回答だ。

 首を振りながら残念そうに答える表情が印象的だった。

 バルセロナは27日、神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタを筆頭とした元バルサ3人衆が本拠地ノエビアスタジアム神戸に古巣を迎え撃つ試合として注目が集まった一戦で、2-0と勝利を飾った。

 試合後、神戸まで取材に訪れていたスペイン放送局「TVカタルーニャ」のフランセスク・ラトーレ記者を直撃。長年にわたりバルセロナを追っている同氏に、今夏レアル・マドリードに電撃加入した日本代表MF久保建英について聞くと、「タケを知っているかって? 当たり前さ!」と両手を拡げるジェスチャーで答えた。

「私は前々から久保建英は大物になると宣言していたんだ。今もすでにその片鱗は見せているよね。だけど、まぁ…今は、良い選手になることを遠くで見守ることしかできないね」

久保のトップチーム昇格については「間違いない。今は時期尚早だが、近い未来だよ」

 久保はバルセロナの下部組織で育っただけに、才能開花目前での宿敵レアル加入に、ラトーレ記者もショックを隠し切れない様子だった。また、今季はレアルB(カスティージャ/3部)でのプレーが決定している久保がトップリーグで活躍する可能性に関しては、太鼓判を押している。

「間違いない。今は時期尚早だが、近い未来だよ。まずはレアル・マドリードでトップチームに昇格するために、トレーニングでしっかりと実力を示し続け、そこでチームメートからも彼の起用を推薦する声を引き出すことができれば。まぁ、すぐに実現するとは思えないが、物事は順調に進むことだろう」

 トップチームに帯同した北米遠征では、世界の名立たるトッププレーヤーたちに臆することなく好パフォーマンスを発揮。負傷者が相次ぎ“野戦病院”と化しているチーム状況から、早くもトップチーム昇格の期待が寄せられ始めている。しかし、ラトーレ記者は直近の昇格ではなく、カスティージャで才能を磨き上げてからのステップになると推測していた。(Football ZONE web編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)