小学生の我が子が“いちばん伸びる”学習法の見つけ方

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 小学生になった我が子。塾に入れるべきか、はたまた通信教育で毎日家庭学習をさせた方がいいか、漢字は書いて覚えさせるか、漢字カルタを作って一緒に遊ぶか、計算は……、あぁ〜一つひとつ、もう大変! 「うちの子にあった学習方法が1発で分かればいいのに!」

 教育現場にいると、こんなお悩み相談をいただくことが多いです。長年子どもたちをみていて実感するのは、「その子にとって安心して楽しめ、覚えやすい・理解しやすい方法が見つかるまで、一緒に試行錯誤するに尽きる」ということです。では、具体的にどうすると、楽しく効率よく勉強できるのでしょうか。

「自分に合った勉強法」は、一人ひとり違います。読んだ文章を、写真に撮ったように脳内で再現するのが得意な子もいれば(このタイプの子は一問一答式の暗記力に優れています)、理由を納得しなければ記憶として定着しない子もいます。前者の子に何度もキーワードを書かせて覚えさせようとすると嫌になってしまいますし、後者の子にフラッシュカードを使っても結果がなかなか出ないことも。記憶法だけでなく、文章題の理解力やイメージ力なども、脳の使い方やこれまでの経験量の違いによって異なります。

 ですから、習い事も学ばせ方も、子どもたち一人ひとりによって選び分ける必要があるのです。兄弟姉妹だからといって、同じ塾が合っているとも限りません。そのため、その子にあった勉強法は、実際に挑戦してみた際の取り組み度合いや反応、結果を見て柔軟に変えていくことをオススメします。

 世の中には、数多くの勉強法や学習塾があります。似たような方法を選択するのなら、小さな内容の差よりも「できる部分をしっかり認め、気付かせてくれる」ことを重視するのがよいでしょう。子どもたち自身も、自分に合った勉強法に気付けないことが多いもの。できない部分に目を向けることはもちろん大切ですが、それだけでは自信を大きく失い、勉強が嫌になる可能性があります。まずは何が得意か、どの部分ができるのかをしっかり把握し、認め、自信を持って知識を広げられるようにしてあげてください。

「今の学び方、うちの子に合っていないかも…」。そう感じたら、環境を変えることも一つの方法です。しっくりこなければ元に戻してもよいのですから、目の前の子がより生き生きと取り組める方法を探してみてはいかがでしょうか。

(Nao Kiyota)