夏の北海道開催は、今週から札幌が舞台となる。その開幕週には、GIIIクイーンS(7月28日/札幌・芝1800m)が行なわれる。

 過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気が4勝、2着3回、3着1回、着外2回と安定した成績を残しているものの、昨年以外、3連単はすべて万馬券。ひと筋縄には収まらないレースとなっている。

 実際、馬券圏内(3着以内)には8番人気以下の伏兵馬がしばしば突っ込んできて、2009年には11番人気のピエナビーナスが、2016年には9番人気のマコトブリジャールが金星を挙げたりもしている。ちなみに、その際の3連単は、17万6620円(2009年)、39万7120円(2016年)と、ともに高配当をつけている。

 こうした状況を鑑みると、馬券においては1番人気の馬を押さえつつ、好配当狙いに徹するのも悪くない。ということで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで反乱を演出しそうな穴馬を探し出してみたい。

 まず目につくのは、「格下」として扱われる条件馬の好走である。

 先に触れたピエナビーナスをはじめ、同年に6番人気で3着となったアメジストリング、2012年に10番人気で2着と好走したラブフール、そして2015年に4番人気で3着となったイリュミナンスらがそうだ。

 こうした条件馬の活躍を見越してか、今年もカリビアンゴールド(牝5歳)、シャンティローザ(牝5歳)、フィニフティ(牝4歳)、リリックドラマ(牝5歳)、リンディーホップ(牝4歳)と、5頭もの条件馬が出走する。

 ただ、過去の激走例を見ると、2勝クラス(旧1000万下)を勝ち上がったばかりの馬が馬券圏内(3着以内)に絡んだケースはない。そのため、リリックドラマとリンディーホップは狙いづらい。


条件馬ながら大駆けが期待されるカリビアンゴールド

 残る3頭はいずれも魅力的な存在だが、とりわけ食指が動くのは、カリビアンゴールド。前述したピエナビーナス、アメジストリング、ラブフールらは函館、札幌といった北海道の洋芝で良績があり、カリビアンゴールも同様に、北海道を舞台としたレースでは5戦1勝、2着3回、3着1回と相性がいいからだ。

 前走の3勝クラス(旧1600万下)・五稜郭S(7月6日/函館・芝2000m)でも、ハナ差の2着と好走。同レースを勝ってオープン入りしたサトノガーネット(牝4歳)がここでも上位人気が見込まれる状況にあって、絶好の穴馬と言えるのではないだろうか。

 そしてもう1頭、不気味なのがフィニフティ。というのも、過去に穴をあけた条件馬は皆、その年のパールS(京都・芝1800m)を使われてきていたからだ。

 フィニフティも2走前にパールS(5月4日)に出走。結果は9着と振るわず、前走の五稜郭Sでも13着と惨敗し、人気は急落するだろうが、過去の激走馬たちと似た臨戦過程にあることは見逃せない。同馬の大駆けに期待したい。

 続いて気になったのは、GIII福島牝馬S(福島・芝1800m)の好走馬がクイーンSで穴をあけている、ということだ。

 例になるのは、2011年に10番人気で3着となったコスモネモシン、2015年に7番人気で勝利を挙げたメイショウスザンナ、冒頭で触れたマコトブリジャール、さらに2017年に8番人気で3着に入ったクインズミラーグロらである。いずれも、同年の福島牝馬Sで3着以内に入っていた。

 たしかに、福島牝馬SとクイーンSは、平坦小回り、右回りの1800m戦と、レース条件としては近いものがある。その点で、この2レースには相関性があるのかもしれない。

 そして、今年の出走予定メンバーの中にも、福島牝馬Sに出走し、3着以内に入った馬が1頭いる。ダノングレース(牝4歳)である。

 同馬は、前走で福島牝馬S(4月20日)に出走。勝ち馬からコンマ6秒差の3着に入った。3走前から2勝クラス、3勝クラスと連勝し、その勢いで臨んだ重賞でもしっかりと好成績を残したと言える。

 それでも、ここでは重賞常連組や春のGI戦から挑んでくる馬に人気を譲って、上位人気を争うことはないだろう。人気落ちした状況での一発に期待したい。 これから迎える夏休みを楽しく迎えるためにも、ここでちょっとしたお小遣いを手にしたいもの。その手助けをしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にきっといる。