WFPを介した韓国政府のコメ支援に対し北朝鮮が受け取り拒否の意向を示したと報じられた(コラージュ)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】国連世界食糧計画(WFP)を介した韓国政府のコメ支援に対し北朝鮮が受け取り拒否の意向を示したとの報道を受け、韓国統一部は24日、「政府はWFPを通じて北の公式な立場を確認中」と述べた。北朝鮮は8月に予定された韓米両軍の合同演習を理由に韓国からのコメの受け取り拒否をWFPに伝えたとされ、統一部は「WFPが北と実務協議した際に、北の内部にそうした立場があることを知った」と説明した。

 北朝鮮が深刻な食料不足に陥っていることから、韓国政府は人道的な見地で国内産のコメ5万トンをWFP経由で北朝鮮に送ることを決め、WFPと業務協定を結んで関連手続きを進めてきた。今月中にコメを積み込んだ最初の船舶を出港させる計画だったが、手続きが遅れている。

 統一部関係者は23日、コメ支援の第1陣出発が月内に可能かと記者団から問われると、「可能かどうか断言するのは難しそうだ」と答えた。特定のプロセスでつまずいたというよりは、WFPが進める手続き一つ一つに予想以上の時間がかかっていると説明した。

 北朝鮮内部のコメ受け取り拒否の姿勢も支障を来す要因となった可能性がある。

 米朝は北朝鮮の非核化に向けた実務交渉の再開で一致したが、北朝鮮は韓米合同演習に言及することで米国に揺さぶりをかけている。コメの受け取り拒否の動きもその一環といえそうだ。