台湾「野獣派」の父とされる画家の故・張万伝氏の作品を鑑賞する親子

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(台北 23日 中央社)「台湾フォービズム(野獣派)の父」とされる画家の故・張万伝氏の生誕110周年を記念する展覧会の開幕式が20日、台北市内の国父紀念館で行われた。鮮やかな色彩と大胆な筆遣いが特徴的な画風、フォービズム。同展では262点が展示され、うち168点が初公開だという。

1909(明治42)年に淡水に生まれた張氏。1930(昭和5)年前後に日本に渡ると、川端画学校や本郷洋画研究所などに学び、エコール・ド・パリ(パリ派)やフォービズム、表現主義などの影響を受けた。2003年に死去。人物画や風景画などさまざまな作品を残した。張氏は魚を好んで描いたため、同展では魚に関する作品も多数紹介されている。今回初公開された作品の多くは、張氏の家族が家の中で飾っていたものだという。

開幕式に出席した鄭麗君文化部長(文化相)は、文化部(文化省)が台湾芸術史の再構築に取り組んでいることに言及。今後も美術館の進化などを図り、この土地の芸術史をより多くの人々に知ってもらいたいとの考えを示した。

同展は8月20日まで。

(鄭景ブン/編集:楊千慧)