まれにみる面白いオールスターゲームであった。これまで79:85と負けの込んでいた全セ・チームが3年ぶりに全パに勝っただけでなく、場所の甲子園に呼応するように、阪神タイガースの選手が大活躍した珍しい試合だった。15日から通常のセ・リーグ同士の試合に戻ると、早速、阪神は中日に連敗しているので、オールスターだけが奇跡みたいに輝いたのである。あれは夢か幻だったのか!

まず、第1戦での(癌から生還した)原口文仁選手の神がかりホームラン。それがまたまた第2戦でも、神がかりホームランを打った。加えて、ルーキーの近本光司が先頭打者ホームランだけでもすごいのに、シングル、ツーベース、スリーベース、ホームランとサイクルヒットを打ってMVPを取った。ルーキーでこんなことやった選手はいたか。解説していた古田敦也が、大阪弁で、「お陰で自分のサイクルヒットを思い出してもらえてうれしい」だって。

ピッチャーでもジョンソンや藤川球児がぴしゃりと押さえて、またまたまた阪神選手の大活躍。なんでオールスターだけなのだ。見ていて楽しかったのは解説陣のウキウキ。古田の他に、元広島の前田智徳、元中日の川上憲伸、いずれも、かつてはセ・リーグの名選手だったが、彼らはとことん野球マニアなのである。セが勝とうがパが勝とうが、どっちでもいいから野球が好き。自分もやりたいとでも言いたげでおかしかった。これぞオールスターの醍醐味だ。(放送2019年7月13日18時30分〜)

(黄蘭)