<不自然なかつらと挙動不審な様子で怪しまれないとでも思ったのか......>

スペインのバルセロナにあるエル・プラット国際空港で不審な男に視線が集まった。英紙イブニング・スタンダードによると、コロンビア国籍のこの男はボゴダ発のフライトで、バルセロナに到着。入国審査で、いささか緊張した面持ちだったという。

しかし何よりも目を引いたのは、男の頭部。不自然に膨らんだかつらを装着しており、これを不審に思った警察は職務質問を行った。

警察が男にかつらを外すよう指示すると、観念した男の頭にはしっかりと封をされた包みがテープで固定されていた。髪の毛以上の存在感を放つ包みの中身はコカインだった。地元警察が16日に発表した情報によると、コカインの量は503グラムで末端価格は33万ドル(約360万円)に相当。 「麻薬密売人たちの創意工夫は尽きない」とコメントした。

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かつら作戦は過去にも

密輸業者がかつらを利用したケースはこれが初めてではない。英ガーディアンによると、2014年にスペインの空の玄関口であるマドリッド・バラハス国際空港で900グラムのコカインをかつらに縫い付けていた女が逮捕された。このほか、1.7キログラムの麻薬の包みを乳房に埋め込んで密輸を図ったケースも報告されている。

スペインはEUで6番目に大きなコカイン消費国とされており、昨年バルセロナのエル・プラット空港で押収されたコカインは100キロを超える。大麻(マリファナ)の消費も多く、フランス、イタリア、チェコに次ぐ第4位の消費国。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部