【写真を見る】「煮干醤油らーめん」(690円)。煮干しの風味は強いがクセが少なく、スッキリと飲みやすい/(C)KADOKAWA 撮影= 神保達也

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「つけめん TETSU」の創業者・小宮一哲氏の弟子たちが独立し、2017年8月に東京・都立大学で創業した「あの小宮」。その後、六本木、大崎、渋谷と店舗を拡大し、ついに神奈川進出を果たした。

煮干しは瀬戸内海の伊吹イリコ。エグミがなく、上品なダシが取れる。大量の煮干しを贅沢に使っている/(C)KADOKAWA 撮影= 神保達也

■ ラーメンの主役は煮干しを効かせた「煮干醤油らーめん」

2019年3月28日、あざみ野駅前にオープンした「らーめんとカラアゲ あの小宮」。オープンから3か月が経った今も終日客足が途絶えることはない。

「あの小宮」の特徴の一つが、各店舗によってコンセプトを変えている点。ここあざみ野店は屋号からもわかる通り、「らーめん」と「カラアゲ」の店で、ラーメンは「煮干醤油らーめん」(690円)を看板メニューに据えている。

スープは鶏ガラと豚骨、豚肉、野菜などを弱火で炊いたあと、主役となる大量の煮干しを加えてさらに煮出している。煮干しは上品なダシが出る瀬戸内海の伊吹イリコを使用。エグミや苦味はまったくなく、煮干し本来の旨味と香りが楽しめる。

そんな煮干しスープを引き立てるのが醤油ダレ。風味の強い生醤油を配合し、煮干しを生かしつつ、醤油の旨味とキレもしっかり感じられる。さらに柚子皮の清涼感がアクセントに。あと味はスッキリで後を引く。

麺はややウェーブのかかった平打ちタイプ。加水率が高く、プルプルとした食感が心地よい。具には厚切りのバラチャーシューや味の染み込んだ細切りメンマなどがのる。

【ラーメンデータ】<麺>太/平打/縮れ <スープ>タレ:醤油 仕上油:煮干し油 種類:鶏ガラ・煮干し

■ 熱々のタレをかけて味わう「柚子胡椒のたれそば」

さらにあざみ野店でしか味わえない限定メニューが「柚子胡椒のたれそば」(790円)。渋谷店の名物「たれ中華」を柚子胡椒風味にアレンジ。

瓶に入った熱々の醤油ダレを太ストレート麺にぶっかけて、よくかき混ぜて味わう。キレのある醤油ダレ、背脂の甘味、生卵のまろやかさが一体となり、モッチリとした麺によく絡む。さらに麺を噛むほどにピリリとした柚子胡椒のさわやかな風味が広がり、クセになる。最後は残ったタレに「ひとくちメシ」(無料)を入れて、雑炊でシメるのもおすすめ。

そして忘れてはならないのが「カラアゲ」。こぶし大くらいの大きな鶏モモ肉で、外はザックザック、中はジューシー。醤油にんにく、塩、甘辛スパイシーの3つの味から選べる。単品注文600円(3個)のほか、定食850円(ご飯お替り無料)も人気だ。

「カラアゲ弁当(580円)としょうが焼き弁当(600円)のほか、カラアゲ単品もテイクアウトができます。夕飯のおかずとして買っていかれる主婦の方も多いです」と店長の小宮タカユキさん。

ラーメンマニアはもちろん、地元民にも支持されている「らーめんとカラアゲ あの小宮」。その快進撃は今後も続きそうだ。

■らーめんとカラアゲ あの小宮

住所:神奈川県横浜市青葉区あざみ野2-1-3 エトモあざみ野B1 電話:045-532-5383 時間:11:00〜23:00(LO) 休み:なし 座席:20席(カウンター12、テーブル8) ※禁煙 駐車場:なし アクセス:東急田園都市線あざみ野駅西口より徒歩1分

【取材・文=河合哲治郎/撮影=神保達也】(横浜ウォーカー・横浜ウォーカー編集部)