台湾インディシーンの新世代バンド、DSPS  8月からのジャパン・ツアーを前に来日直前インタビューが到着〈後編〉

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 台湾インディシーンの新世代バンドとして、ここ日本でも注目を集めるバンド、DSPSが、今年8月から9月にかけて【台湾ビーツ】への出演を含むジャパン・ツアーを開催。Billboard JAPANでは、その来日直前インタビューを前後編に分けてお届けする。後編では台湾シーンへの印象や関わり、そして10年後の自分たちへのメッセージを語ってもらった。

《DSPSインタビュー(後編)》

――いま台湾の音楽シーンはどんな感じか、日本のファンに教えてください。

稔文:紹介したいことは山ほどあります。台湾の音楽シーンはとても自由で、ライブハウスもお客さんも色んなスタイルを受け入れていて、演奏技術に対してもある程度寛容だったり……面白いバンドや変なバンドがたくさんいます!

シャオジー:台湾の音楽シーンはどんどん多元化していっているように思います。だんだんと各部門の専門家が中心を担っていき、音楽産業のシステムも専門家による分業化が進んでいます。これは輸送面でのコストの減少と新しいネット・メディアが世界にもたらした影響だと思います。あと、自分が思うに台湾のバンドシーンが特別だと思うのは、社会問題に注目した作品が多く存在することです。これも台湾の政治環境が特殊であることと関係があると思います。日本人で興味のある方は、ぜひ詳しくチェックしてみてください。

――日本以外にはどの国に行きましたか?海外でのライブと台湾でのライブ、一番大きな違いは何でしょうか?

稔文:DSPSはまだアジア内での活動の経験しかないのですが、香港、韓国、中国でライブをしました。演奏以外だと、MCもすごく重要だと考えていて、どのように伝えたらオーディエンスと繋がれるのか、時間をかけて考えます。なので、MCはいつも少し緊張しますね。あと、それぞれの国で異なるオーディエンスの雰囲気を感じるのは、とても面白いです。

シャオジー:海外でのライブと台湾でのライブで違うのは、特に海外では、最大限に良いライブをして異国のファンに観てもらわなければ、と思っています。育った環境や文化が違うので、みなさんが私たちの音楽にどんな事を思うのか、とても気になりますね。とても緊張もしますが。それぞれの国でリアクションが全然違うので、それも面白いです。

――今後、日本盤のアルバムを出す予定はありますか?

稔文:じつは前にシャオジーに「日本語歌詞の作品を出さない?」と聞かれました。今は、中国語での創作が、やはり自由に表現ができるので、それがベストです。でも、将来、日本語がもっと上達して自分の考えを表現できるようになった時は、日本語で創作してみたいと思います。

――DSPSの大先輩――台湾で最も人気のバンド「落日飛車」と、日本でも人気の「透明雜誌」、彼ら先輩のことをどう思いますか?

稔文:まさに私はこの2つのバンドの大ファンです。もし作品自体が電波を放っていてファンを虜にしているのだと仮定するならば、落日飛車と透明雜誌は電波のレンジが特に広いバンドだと思います。すごく聴きやすくて、バンドシーン以外の人もファンになります。歌詞と音楽性がともに味わい深くて、すごい作品を作っている二組だと思います。

シャオジー:私もこの2バンドのファンです。透明雜誌の音楽を聴く度に、すごく充足感を感じて興奮します。ボーカルの洪申豪がいま組んでいる“VOOID”というバンドも、とても好きです。作品を創り続けている。彼は本物のミュージシャンですね。落日飛車の作品とライブは、細部までこだわりがあって、あらゆるメンバーの演奏が素晴らしく、なんと言えばいいのか……彼らこそ音楽そのものなんじゃないか、という感じです。ずっと音楽と一緒にいる感じで、自分たちもそうありたい、と思うこともしばしばです。本当に彼らを尊敬しています。

――デビュー10周年の自分を想像したことがありますか。10年後のDSPSにメッセージを!

稔文:「You guys did a great job!」かな。すごくつまらない答えですが(笑)。実際バンド活動を続ける生活というのは命がけのことで、作品を出す度に予想もつかない大変なことが起りますが、それでも私たちは10年後も続けていると思います。その頃にはいくつかの難関を突破していることでしょう。その時には「みんなにお疲れ様、よくやった!」と声をかけたいですね。

シャオジー:「hi 10年後のDSPSへ。10年前のDSPSは音楽を通じてこの世界へ繋がろうと努力をしていました。もちろん楽しいこともありますが、その楽しさは、この世界の多くの人のアンテナに、我々もアンテナを伸ばしていって、それが触れ合う化学反応を捉えた時に、生まれるのです。何事も続けていると楽しくなくなってくるものですが、10年後のDSPS達は気力を失ってはおらず、世界は私たちにもっと多くのことを教えてくれているはずです。だから、勇気と気力を振り絞ってアンテナを伸ばし続けるべし!」

――今年の下半期の動きについて教えてください!ワクワクするような企画はありますか?

稔文:下半期は新しい作品を発表しますよ。今回の曲は、自分たちもすごく気に入ってます。新たなツアーもありますし、フェスへの参加もありますので、これからも宜しくお願いします!

シャオジー:下半期は新しい作品があります。そして初めて行く街でもライブをします。ご期待ください!


◎DSPS来日公演情報
2019年8月25日(日)兵庫・ONE MUSIC CAMP
2019年8月27日(火)京都・UrBANGUILD
2019年8月30日(金)沖縄・那霸【SUKIYAKI OKINAWA(DAY1)】桜坂劇場 ホールA
2019年8月31日(土)沖縄・那霸【SUKIYAKI OKINAWA(DAY2)】桜坂劇場 ホールB
2019年9月28日(土)長野【りんご音楽祭】
2019年9月29日(日)東京【台湾ビーツ】