徳川宗家19代目に当たる政治経済評論家の徳川家広氏

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 徳川家康と静岡が縁深いことは広く知られている。幼年時代から駿府で人質として生活し、駿河国を領有すると駿府城を築城。幕府を開き、2代目秀忠に将軍職を譲ると、再び駿府へ戻り、晩年を過ごした。

 その静岡から立憲民主党の候補者として出馬するのが、徳川宗家の19代目で政治経済評論家の徳川家広氏(54)である。ところが、自民党候補者でないせいで、徳川家ゆかりの神社から困惑の声が洩れ聞こえてくる。

 神社本庁の関係者が言う。

「本来、神社本庁と関係団体の神道政治連盟は自民党支持です。そこへきて、徳川さんが立憲民主党から出馬したために、地元で家康公を祀っている、あるいはゆかりのある神社がどちらを支援しようか、困惑しているというのです」

徳川宗家19代目に当たる政治経済評論家の徳川家広氏

 家康を祀る神社が加盟する全国東照宮連合会の関係者に聞くと、

「それはそうでしょう。連合会から徳川さんを応援しろという指示はないし、確かに静岡の神社は頭を抱えていると思います」

 実際のところを静岡市にある久能山東照宮の神職に聞くと、こう声を潜める。

「それは自民党を応援するしかありませんよ。神社界が憲法改正を求めているのに、立憲民主党は護憲派でしょう。それに家広さんは浜岡原発の廃炉を訴えています。廃炉と言ったって30年も40年もかかります。しかし、この資源のない国で電気はどうすればいいと言うのでしょうか」

 家広氏本人は家康の命日である4月17日には毎年、お参りに来ていたそうだ。

「出馬表明の後、家広さんがお見えになりました。しかし、“自民党ならまだしも、立民では応援はできない”とお伝えしました。健闘を祈るしかありません」

 さて、その点を家広氏の事務所に尋ねると、

「回答は控えさせていただきます」

 家康の後ろ盾なくして、選挙区という“領地”を得られるか。決戦へ、いざ出陣ではあるのだが。

「週刊新潮」2019年7月11日号 掲載