花園vs阿倍野

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花園の2番・前田が大阪大会第1号ランニングホームラン!3安打4打点3得点の活躍で勝利に貢献!

 第101回大阪大会が開幕。春の16強・花園が序盤から阿倍野を圧倒し、5回コールド発進を見せた。16安打と満遍なく打った試合だが、その中で最も活躍を見せたのが2番・前田 來勢(らいせい・3年)だ。

 1回裏、無死二塁の場面で打席が回ってきた前田は甘く入ったボールを逃さず、左中間を破る適時三塁打で先制点を演出。さらに2回裏にはライトへ大きな長打。頭を超えた瞬間、三塁を狙っていた前田。二塁ベースを蹴り、三塁ベースを見ると、三塁コーチャーが手を回していた。三塁を蹴った前田はそのまま本塁へ生還。なんと令和最初のホームランはランニングホームランとなった。

 軽快なベースランニングを見せてくれた前田だが、50メートルは6秒9とそれほど足に自信があるわけではない。「京セラドームでなかったら実現しなかったらランニングホームランだったと思います。ホームインの瞬間はうれしかったですね」と笑顔で振り返った。第3打席はスライダーを引き付けて、左前安打。サイクルヒットまで二塁打のみとなった。

 前田はなかなかの好打者だ。体は大きくないが、内回りのスイング軌道で、ボールをとらえる瞬間に腰を鋭く回転させ、力強い打球を飛ばすことができる。大会前は不調だったが、マシンでライト方向へ打つ練習を行い、調子を上げることができた。

 野球を始めたのは中学生から。それまではサッカー少年だった。中学では準硬式で腕を磨き、花園に入学すると、去年の開幕戦でもライトで出場を経験した。打撃面で大きな活躍を見せた前田だが、本人が自信とするのは守備。動きを見ていても、広いドームを駆け回る姿は能力の高さを感じる。

 次戦へ向けて前田は「一戦一戦、全力で戦って、勝ちをつかみたいです」春に続き、躍進を見せるか。勢いに乗る2番打者の打撃にこれからも注目だ。

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■開催期間:2019年7月6〜7月28日(予定)■2019年 第101回 全国高等学校野球選手権 大阪大会(三回戦まで)■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会大阪大会】■展望コラム【令和最初の大阪大会は3回戦が最も盛り上がる!今から見逃せない要注目のブロック!】

(文・=河嶋 宗一)