既報通りヴァレンティーノ・ラザロが、ヘルタ・ベルリンからクラブ史上最高額の移籍金を残し、イタリアのセリエAインテルへと旅立つことが正式に発表された。2017年にRBザルツブルクからベルリンへと渡った同選手は、当時650万ユーロの移籍金を投じて獲得していたのだが、今回はブルックスのヴォルフスブルク移籍時に手にした2000万ユーロを上回る、2200万ユーロでの売却に成功している。かつてラザロが16才の時にもオファーを提示していたインテルとの契約期間は2023年まで。マネージャーを務めるミヒャエル・プレーツ氏は「彼のこれまでの取り組みに感謝すると同時に、今後の健闘を祈る」とエールを送った。


 その一方でヘルタ・ベルリンでは先日、新たにテナー・ホールディングB.V.と「ブンデス史上最大規模」 の契約を締結することが伝えられたばかりだが、プレーツ氏はこのことについて「これまでから方向転換をするわけではない。むしろ継続して取り組んで行く」ことを強調。「これでバイエルンやドルトムントに挑戦状を叩きつけるような真似などしない」と述べ、「これからも若く、ハングリーな、伸び代をもった選手たち」と共に、さらなる飛躍を誓っている。「ただこれまでのKKR社との違いは、この資金をチーム作りにも投じられるということだ。」


 そんな中で新たなシーズンに向けて始動したアンテ・チョヴィッチ新監督は、「選手としてもプレーした」このヘルタにて、コーチとして「この10年は良い仕事を仕事をしていたと思うし、マネージャーと意見交換してきた。新監督就任の時には期待していた」と明かし、「ベルリン生まれとして職場以上」の場所で「良い時期で」トップチームでの監督という「夢」の実現に喜びをみせた。「過去の始動を受けたレーバー監督やガーランド監督の影響も受けている。テクノロジー重視だけでなく、オールドスクールとのミックスが重要だと思っている」

 
 なおその最初のトレーニングでは、さっそく主将のヴェダド・イビセヴィッチが2得点をマークする活躍を披露。また2部降格に伴いレンタル先のVfBシュトゥットガルトから復帰したアレクサンダー・エスヴァインも、心機一転で身につけた背番号9で見事な得点を決めるなどアピールをみせた。一方で負傷からの復帰を目指す新戦力のデドリック・ボヤタと、マテュー・レッキーは別メニューで調整。クラブ側の発表によれば、今度のキャンプ中にチーム練習参加の見通しだという。代表参加のシュタークとドゥダ、ペカリク、キプリットらはまだ休暇中。U21欧州選手権参加のレーヴェンは7月16日より、アルネ・マイアーとマキシミリアン・ミッテルシュテートは7月19日に復帰予定だ。