とくにチリ戦やウルグアイ戦の日本は競り合いで苦戦を強いられた。(C)REUTERS/AFLO

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 日本代表が惜しくもグループステージ敗退に終わったコパ・アメリカ2019。3試合で3ゴールしか奪えなかった決定力と並び、大きな敗因となったのが、デュエルで苦戦を強いられたことだった。
 
 とりわけ1節のチリ戦と2節のウルグアイ戦は、相手のインテンシティーの高さに苦しみ、競り合いで負けるシーンが目に付いた。0−4の惨敗を喫したチリ戦後には、キャプテンの柴崎岳も「インテンシティーの部分はもっと高めなければいけないと思います。彼ら(チリ)のほうが競り合いやその後のセカンドに関しても数段上だった、そういった小さな部分は大きな差」と漏らしていた。
 
 実際、『Opta』によれば、日本のデュエル勝率はコパ・アメリカ出場12か国で最下位だったという。
 
【コパ・アメリカ2019のデュエル勝率】
56.6%:ウルグアイ
54.6%:ブラジル
53.9%:コロンビア
52.2%:チリ
52.2%:カタール
51.4%:ペルー
50.0%:エクアドル
48.8%:ベネズエラ
47.5%:アルゼンチン
47.0%:パラグアイ
44.6%:ボリビア
41.3%:日本
※グループステージ終了時点
 
 基本中の基本である1対1の競り合いで勝てるか否かは試合の行方を左右する重要な要素で、インテンシティーが高まっているモダンフットボールではさらにその傾向が強まっている。グループステージを首位通過しているウルグアイ、ブラジル、コロンビアが、デュエル勝率でトップ3を占めているのは偶然ではない。
 
 東京五輪世代を中心に臨んだ若き日本代表にとっては、本当の意味で世界と対等に戦ううえで大きな教訓となりそうだ。
 
構成:ワールドサッカーダイジェスト編集部