イラスト/渡辺貴博

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 新時代は米中の貿易戦争で幕を開け、市場には下振れ圧力が高まっている。だが、悲観することなかれ。そんな過酷な条件下でも、爆上げが期待できる銘柄は常に眠っているからだ。今回、カリスマと呼ばれる相場師たちの厳選銘柄をこっそり聞いた。

◆ドケチ節約生活で資産3.1億円を築いた兼業トレーダー!

 社会人1年目だった’02年に元手100万円で投資の世界に足を踏み入れ、高配当が期待できる割安な「バリュー株」を狙い撃ちし、’13年に「億り人」となった御発注氏。現在もサラリーマンとして働く傍ら、株主優待をフル活用するなどのドケチ生活を貫き、資産3・1億円を築いた凄腕兼業トレーダーだが、将来的に爆上げが期待できる銘柄を選別する際、最初に注目するのは、やはり「期待値」の高さだという。

「期待していいと判断できる銘柄は、現在PERで15倍、5年後の想定PERで7.5倍くらいを目安にして振るいにかけています。もちろん、リーマンショックなどの特殊な状況が訪れる可能性もありますが、決算書や中期経営計画などの数字を丹念に追っていくのが大事ですね」

 成長が期待できる割安バリュー株を洗い出し、そのなかから旬のテーマを探し出すのも御発注流の視点と言えるだろう。

◆環境、健康、ドラッグストアなど“旬”のテーマに絡めた割安バリュー株を狙え!

 後述の注目銘柄ラインナップを見ると、現在、世界的な環境問題となっている廃棄処分用の汚れたプラスチックやペットボトルなど、いわゆる「廃プラ」規制に絡む環境銘柄・マナックや、セルフメディケーション時代を前に注目されているドラッグストア業界の中堅・キリン堂が並ぶ。

「マナックは難燃剤をメインに扱っていますが、中国の環境規制強化や化学工場爆発により日本に生産が回帰しているので、その追い風を受けています。低環境負荷性の高い難燃性プラスチックは、より高度な製品の需要が高まっている半面、市場での評価は相対的に低い。5月に中期経営計画が発表されたのですが、成長路線と株主還元のロードマップが示され期待できます。キリン堂HLDGもオーバーストアな面がある業態ですが、それを差し引いても安すぎる」

 さらに、現在人気が沸騰している通信教育分野からは、ソフトウェア開発のジャストシステムを挙げてくれた。

「タブレットコンピュータを使って学ぶ幼児や小・中学生向けの通信教育『スマイルゼミ』は、現在、かなりの人気となっています。大手百貨店などで開催されている“体験会”を覗くと、子供も夢中になって楽しんでおり、資料を持ち帰る人も多く見かけました。CMを大量に打つなど広告宣伝費を使っている割に利益率が高いですし、期待してもいいと思っています」

 学習指導要領が見直され、’20年から小・中学校での英語教育が大きく変わり、大学入試の登竜門も「大学入学共通テスト」に改められる。少子化の割に1・5兆円規模の市場を維持し続ける教育分野に、異業種から殴り込みをかけたジャストシステムから、しばらく目が離せない。

◆御発注氏推奨銘柄
※株価などのデータは2019年6月25日終値時点

●キリン堂HLDG(東証1部・3194)
目標価格 3300円
 郊外型のドラッグストアとして店舗拡大を図るキリン堂HLDG。’20年2月期の予想営業増益率は57.33%、予想PERも11.8倍と成長が期待されるバリュー株と言っていいだろう。御発注氏は「業界のなかでは安く狙い目」という
現在株価     1660円
売買単位     100株
いくらで買える? 16万6000円
予想PER      10.91倍
予想PBR      1.24倍
予想配当利回り  2.3%

●マナック(東証2部・4364)
目標価格 1000円
 広島に本社を置く難燃材や化学薬品の製造販売メーカー。バーゼル条約によって’21年1月より廃プラを国外で処理することが原則禁止になる。そのため、各国ともリサイクル製品の開発など競争が過熱しているような状況