米スペースXは6月25日15時30分(日本時間)、通算3回目となる「ファルコンヘビー」ロケットの打ち上げを実施しました。


今回は米空軍の「Space Test Program-2(STP-2)」ミッションにもとづき24基の小型衛星が搭載されており、そのなかには米惑星協会が開発したソーラーセイル実証機「LightSail 2」を収めた小型衛星「Prox-1」も含まれています。


ソーラーセイルを展開したLightSail 2の想像図(Credit: Josh Spradling / The Planetary Society)


打ち上げられた衛星の数もさることながら、これらを異なる軌道へと投入するために、ファルコンヘビーの第2段エンジンは実に4回もの点火と消火を繰り返しました。1度目の噴射では打ち上げから9分弱の時点で遠地点高度860km・近地点高度300km・軌道傾斜角28.5度の低軌道に入っていましたが、最後の噴射が終わった打ち上げからおよそ3時間30分の時点では、遠地点高度1万2000km・近地点高度6000km・軌道傾斜角42度まで高度を上げています(いずれも予定の数値)。


なお、今回の打ち上げでもブースターとセンターコアの回収が実施されましたが、2基のブースターは地上のランディングゾーンへの着陸に成功したものの、センターコアによるドローン船「Of Course I Still Love You」への着陸は失敗に終わりました。


また、スペースXはフェアリングの回収にも繰り返し挑戦してきましたが、今回ついに回収船「Ms. Tree」(旧名「Mr. Steven」)に据え付けられたネットを使い、片方のフェアリングを直接キャッチすることに成功しています。


https://twitter.com/SpaceXFleet/status/1143424741514125312?s=20


 


Image Credit: SpaceX
https://www.spacex.com/
[[https://spaceflightnow.com/2019/06/24/launch-timeline-for-falcon-heavys-first-launch-for-the-u-s-air-force/]]
文/松村武宏