6月25日、ピエール瀧(52)にコカインを譲渡したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた田坂真樹被告(48)の初公判が東京地裁で開かれた。そこではピエール瀧本人の裁判では語られることのなかった、コカイン使用の実態が明らかになった。

「私は7年ぐらい前から、瀧に数十回にわたってコカインを渡していました。私にミーハーな部分があって、ライブのチケットを取ってもらえたりするし、有名になった瀧を助けているという優越感を感じていました」

 被告人質問でこう話した田坂被告が、瀧と知り合ったのは26歳のとき。友人の紹介だったという。

「週に2〜3回飲んだり、旅行したりする関係で、親密な関係でした」

 そうした関係は14〜15年前まで続いていたという。その後はお互いに子供ができて、「年に1回、家に行って食事をしたり、ライブで会うような関係でした」。

 コカインを瀧に渡すようになったのは7年前から。

「瀧さんに頼まれて、ある外国人から荷物を受け取ってほしいと言われました。特に説明はありませんでしたが、たぶん薬物なんだろうなと思いました」

 田坂被告がそう思ったのは「知り合った当時から、いろいろな薬物をやっていたので、そういうものなのかなと思いました」と、その理由を答えていた。

 検察によると、それ以来、田坂被告が瀧にコカインを渡していたのは、数十回に及ぶという。検察は、田坂被告の銀行口座に瀧から振り込まれた回数を証拠としてあげていた。

 瀧からの振込金額は、少ないときで3万円、多いときには21万5000円にのぼっていた。今年1月10日が21万5000円、2月13日が15万円、3月7日が15万円だったという。7年間でおよそ1000万円近くをコカインにつぎ込んでいたことになる。

「(売人の)外国人から、『東京に行くけど、いりますか』と連絡が来ます。それを瀧さんに聞いて、必要だったら私が買いに行く。毎回ではないですが10グラムで15万円でした」

 3月6日には、瀧とこんなやり取りをしたという。

「瀧さん宛に『週末に飲み会がありますが、来ますか』とメールしました。これは週末にコカインを買わないかという隠語です。瀧さんからは『行く行く。(翌週の)月曜じゃダメなの』と返事が来ました」

 瀧にコカインを渡したのは3月11日の月曜日だった。この日は6グラムしか入手できなかったため、1グラムの袋を6袋渡したという。場所は、横浜市鶴見区内の駐車場だった。

 瀧は、自宅とは別のマンション内で、翌12日朝にかけて鼻からコカインを吸ったと供述している。逮捕されたのは12日午後11時過ぎだった。

 じつはこの翌日、田坂被告は瀧の妻にマンションに呼び出されたという。

「マスコミがたくさん来ていましたが、奥さんから『捨てなきゃいけないものがある』と言われ、白いコンビニ袋を渡されました。これを持ち出さないといけませんでした」

 田坂被告は夫とともに車でマンションに行き、袋を持ち帰って捨てたという。

「中身は見ていませんでしたが、薬物かもしれないと思いました。(瀧が逮捕されて)怖かったです。これからどうなってしまうのかと思いました」

 田坂被告は最後に泣きながらこう述べた。「2度とこういう犯罪にはかかわりません」。検察は懲役2年6月を求刑、6月28日に判決が下される。