宮迫博之さんや田村亮さん(写真)など大物芸人がかかわっていただけに影響は多方面に及びそうだ(写真:日刊スポーツ新聞社)

「反社会的集団」の忘年会に会社を通さずに出席する「闇営業」によって、ギャラをもらっていた問題で、雨上がり決死隊の宮迫博之さん、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんら吉本興業の11人、ワタナベエンターテインメントのザブングル2人が「謹慎処分」となった。

事務所から謹慎が発表となったのは6月24日月曜日。

テレビ各局はそれを受けて直ちに当該タレントの狃弍藐合わせ瓩鯣表するとともに、すでに「収録済み番組」をどうするかという対応に追われた。

24日当日の夜放送の「ネプリーグ」には今回の謹慎メンバーであるガリットチュウ福島さんが出演していたが、ここはさすがに編集の直しは間に合わず「事前に収録」という爐断りテロップ瓩鯑れることで対応した。

「一から編集やり直し」の番組も

しかし翌日以降の番組では、出演コーナーをカットする、発言をすべてカットする。映り込んでいる場面もカットもしくは画面をトリミングするなどして処理。さらにカットしきれない場面ではボカシorモザイク処理・・・・・・など、可能な限りの対応をしなくてはならなくなった。

すでにある程度の編集作業が進んでいた番組だと、極端な場合「一から編集やり直し」になったりする。編集費用が余計にかかるのはもちろん、長時間労働が問題視されて「時短」が至上命題となっている今のテレビ局にとっては大迷惑であろう。スタッフが心身ともに疲弊するのは言うまでもない。

制作現場が「編集直し」に追われる一方で、編成局は「(宮迫さんが出演するテレビ朝日系の)『アメトーーク!』を今後どうするか」「番組を休止するか、その場合何をOAするのか?」など犧8絖瓩鮃佑┐覆てはならない。さらに営業局はスポンサーからのクレームにも対応しなければならない。

テレビ各局と吉本興業の間では、上記の諸々を含めた「損失対応」が話し合われていることだろう。吉本興業にとって厳しい逆風が吹いている。

今回の件が表沙汰になったキッカケは6月7日発売の写真週刊誌『FRIDAY(フライデー)』(講談社)だった。

発売日の前に、芸人たちを誘ったカラテカの入江慎也さんは速やかに契約解除となっているのだが、これはいわゆる狒畉り畩霾鵑砲茲襪發里世蹐Α

『FRIDAY』のみならず『週刊文春』『週刊新潮』などは、発売日2日前には早刷りとしてテレビ局などマスコミに届くからだ。

この時点で、テレビ各局は宮迫さん・田村さんの出演番組に関して犁抻澂甅狃弍乕分カット瓩覆匹梁弍は取っていない。

「テレビの対応が甘い」「吉本に忖度しているのでは」という声も上がっていたが、『FRIDAY』に取り上げられただけで「即アウト!」とはならなかった。出席していたことは間違いなかったが、あくまで犁刃琶麁鮫瓩世辰燭らである。

「ギャラの授受はない」が本当だったら

タレントが事務所を通さない仕事を受けるいわゆる「闇営業」に関して、テレビ局のスタンスは「あくまでも事務所とタレントの問題」である。そして「反社会的組織からギャラを受け取っていたかどうか」についても「もしそうであれば由々しき事態だが、テレビ局としては吉本興業の社内調査を待つ」という形だった。

『FRIDAY』の記事だけを元にいきなり厳しい処断をするのは、国会で「情報ソースは週刊誌」で政府を追及する野党と変わらない。まずは事実関係の把握と報告を事務所に求めたのだ。そこには吉本に対する一定の信頼もあっただろう。

宮迫さんたちが当初主張していた「事務所を通さないパーティー出席だったが、ギャラの授受はない」というのが本当であれば、実に不用心で誠に不謹慎ではあるが、例えば事務所からは厳重注意、番組内でも謝罪をすることで「ひとまず落着」していただろう。

あくまで主張が「本当」であったのなら、だが。

一方でテレビ朝日「アメトーーク!」ではスポンサーがCMを休止、ACジャパンのスポットが流れる事態へと進行していた。スポンサーはイメージをとても大事にする。反社会的組織との「接触疑惑」だけでもCMを止める理由になるし、その権利もある。スポンサーがCMを取りやめれば番組は立ち行かなくなってしまう。こうして疑惑のメンバーたちは追い込まれた。

テレビ各局も最悪の事態を想定していたはずである。

各番組に編集直しの可能性を伝え、OA見送りの可能性の対応も検討する。

そんな中での本人たちからの「ウソをついていた。間接的ではあるがギャラは貰っていた」との告白である。

反社会的組織から「知らぬこととは言え」ギャラは受け取っていた。そして、当初は貰っていないとウソをついていた。

ウソをついてしまったのは致命的

この問題で致命的になったのはこのウソをついてしまったことだ。

これによって「反社会的組織とは知らなかった」という部分についても「そこもウソなのではないか?」と疑念を抱かれることになってしまった。

吉本興業からすれば「事務所に黙って仕事を受けた」「反社会的組織からギャラを受け取った」ことで充分処分の対象である。

さらに「事務所にウソの報告をしたことで、結果的に吉本興業がテレビ各局にウソをついたことになった」のだ。

無期限謹慎というのは、優しい判断だと思う。

ここが吉本興業という会社の人情的なところでもあり、一方で前近代的と言われてしまう部分でもあるのだが。

事務所の処分が出たことによって、各局は当該タレントの出演見合わせを発表した。

「吉本も発表する何日か前に、根回し的に伝えてくれれば編集やOA差し替えなどの対処も色いろいろできたのに」というのが本音だろう。

入江氏の「友達作り」はテレビ局員にも

ところで吉本から契約を解除された猴兇ぜ膈瓩離ラテカ・入江慎也さん。彼の「友達作り」は、テレビ局の局員にももちろん及んでいる。

私は彼と仕事をしたことがないが、収録の前後に若手ディレクターに気軽に声をかけて飲みに誘っていた話などは聞いていた。とにかく気さくにへりくだって懐に入るタイプだという。

若手ディレクター・プロデューサーにはこの手の「へりくだり」「ヨイショ」に弱い人間もいる。そこへ巧みに近づいて行くのが、入江さんの上手いところでもあるのだろう。

いま頃テレビ局では、入江さんと交友のあった関係者がヒヤヒヤしていることだろう。各社で社内調査が密かに進んでいる可能性もある。宮迫さんたちと同様に、何かの拍子に反社会的組織と関わってしまっているかもしれないからだ。

入江さんはフジテレビ「笑っていいとも!」が放送終了する少し前に “他では聞けない芸能ニュース 入江のイリスポ!”というレギュラーコーナーをもっていた。

「5000人と友達」の彼が芸能人のレア情報や有名人の肉親との間柄を明かすという内容だったが、このコーナーで入江さんの「人脈」を知った人も多いのではないか。そしてこれが彼自身の人脈を活かした芸能活動のピークだったと思う。

この数年後に自ら会社を興して人脈ビジネスに深入りし、今回の破局点を迎えた。結果的に先輩や同僚を巻き込んでしまった訳で、その犧甅瓩和腓い。そして、テレビ局はこの先、入江さん以外に「友達が多いことが特に自慢」という人物がいたとしても、番組で起用することはもはやないだろうと思うのだ。