自由に売買できるメルカリは便利だが、不正出品などさまざまな問題があることも忘れてはいけない(写真:土風/PIXTA)

ここ数年で一気に市民権を得た、フリマアプリ「メルカリ」。月の利用者は約1300万人、出品数は累計11億品を超えるなど、ユーザーからの支持は厚い。

ところが、メルカリには規約違反の不適切品も多数出品されている。盗品だったり、相場よりも高値だったりなど、さまざまな問題のある商品が混じっているのだ。

メルカリをめぐる「不正出品」

「大学の出席カードが売れると聞いて、売りたくなったことはある。友達は母親の使っていないブランドバッグを内緒で売って小遣いにしていたし、アイデア次第で稼げる場だと思う」

これは以前、ある男子大学生から聞いた言葉だ。彼のように「お金がないときは、まずメルカリで売れるものを探す」という学生は少なくない。

確かにアイデア次第で何でも売れるので、そうしたくなる気持ちもわかる。しかし、安易に動くのはリスキーだ。例えば、学生たちによる不正出品が問題化するケースは少なくない。

2018年11月には、私立千葉敬愛高校のサッカー部に所属する男子生徒14人が、ほかの生徒から現金や電子辞書を盗んでメルカリで販売していたことが発覚。問題を把握した高校側は彼らに自主退学を勧告している。

2017年秋には、川口市在住の大学生4人が「短期大学」と称する窃盗グループを結成。ショッピングセンターなどで万引きした衣料品などをメルカリで販売し、転売で370万円近くの不正利益を手に入れていた。

不正出品はそれだけではない。2017年3月には、大阪府の中学2年男子が小遣い欲しさに「コンピュータウイルスを入手する方法」を出品。購入の意思を示した兵庫県などの14〜19歳の少年4人に対して、情報提供したという。出品した少年も、購入しようとした少年らも、不正指令電磁的記録提供、取得にあたる違法行為のため、書類送検されるなどしている。

違法な出品をしたり、違法と知りながら購入したりすると、逮捕・書類送検など処罰の対象になる。冒頭の大学生が、もし出席カードを販売して身元を特定されたとしたら、大学から処分を受ける可能性は高い。目先の金欲しさに安易な行動に走るのは慎むべきだろう。


Twitterでメルカリアカウントは多数売られている(筆者撮影)

「メルカリアカウント販売しています。銀行振込はセール中につき1000円」

「メルカリアカウント売ります。SMS認証受付中です。電話番号があればできる物はすべて対応しています」

Twitterで「メルカリアカウント」で検索すると、それを売買するアカウントが多数見つかる。値段はアカウント1つにつき、2000〜4000円ほどだ。

「メルカリアカウント」が売買される理由

メルカリは盗品販売など不正取引を防止するため、2017年末より本人確認を強化し、初回出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須とした。さらに、登録された氏名と売上金の振込口座が一致しない限り、売上金を引き出せないようにするなどの対策も行っている。

本人確認の一環として、SMS認証(スマホのショートメッセージ機能を利用した本人確認方法)がある。1度認証した番号は二度と使えないため、メルカリ上で複数のアカウントを持つことは難しい。

では、Twitterで売られているアカウントを必要とするのは、どんな人か? それは過去に不正行為などでアカウント停止となったユーザーだ。もちろんメルカリ側も不正行為を増長する、アカウント売買をよしとはしていない。また、それは法律でも禁止されており、過去にはアカウントを不正取得・転売したユーザーは、私電磁的記録不正作出・共用の疑いで逮捕されている。メルカリアカウントの売買は避けたほうがいいだろう。

最後に紹介するのが「無在庫転売」だ。無在庫販売とは、メルカリに出品した商品が売れてから、ほかの通販サイトなどでそれを購入し、購入者に送ること。通販サイトで購入者の住所を入力しておけば、出品者は手間をかけずに手数料を入手できる。

無在庫販売を見分けるポイントはいくつかある。一般的にメルカリでは、商品の写真は素人が撮影するもの。ところが、中には明らかにプロが撮影したであろう写真が混じっている。


通販サイトで販売されているものより高値で販売されている場合は注意が必要(筆者撮影)

実際に無在庫販売と思われるアカウントをのぞくと、同じ商品を複数販売しており、すでに売れているものも多い。試しに出品されている商品名をグーグルで検索すると、メルカリでの販売価格がいちばん高いことがわかった。定価8532円の商品が、ある通販サイトでは2986円で売られている一方で、メルカリでは4000円で売られていたのだ。

「メルカリでは何でも安く手に入る」と思われるかもしれない。だが、同ケースのように通販サイトよりも高値で販売されていることだってある。

また、無在庫転売の場合、商品の発送までの日が「4〜7日」と遅めに設定されていることも多い。自分で商品を発送するわけではないからか、あるいは一度自分で受け取ってから再発送するために長めに設定しているのだろう。

「高額な商品」をつかまされないために

もし無在庫販売かどうかを確認したければ、一度、グーグルで商品名を検索して最低価格を調べてみることをおすすめしたい。わざわざ高値で購入して転売業者に儲けさせる必要はない。

商品が本当に手元にあるのか確認したい場合は、「縫い目の状態/タグ/ファスナー部分を確認したいので、写真を見せてほしい」などとお願いするといいだろう。もし手元に商品が本当にあるのなら、応じてくれるはずだ。なお、メルカリでは手元にない商品や、取り寄せが必要な商品の販売は禁止されている。

必要なもの、不必要なものを自由に売買できるメルカリは便利だが、このような不正出品者がいることも知っておくといいだろう。