L・マルティネス(左)の先制ゴールで勢いに乗ったアルゼンチンは、ようやく今大会初勝利を掴んだ。 (C) Getty Images

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 現地時間6月23日にコパ・アメリカのグループBの最終節が行なわれ、アルゼンチンとカタールが対戦した。

 2節を終えた時点で未勝利(1分け1敗)と、グループ突破に向けて危機的状況にあるアルゼンチンは、5バックシステムを用いて自陣にプレスバックするカタールをキックオフ直後から攻めると、4分に均衡を破る。敵エリア手前で相手DFアル・ラーウィのパスをカットしたL・マルティネスが右足でねじ込んだ。

 今大会初めてオープンプレーからゴールを決め、幸先よく先手を取ったアルゼンチンは、その後も楔のパスを次々につけ、敵陣へ果敢に攻め入り、21分にアグエロ、38分にL・マルティネスがそれぞれ相手ゴールを脅かす決定機を創出した。

 守備でも素早いトランジションで、どこか思い切りを欠いたカタールの速攻に対応したアルゼンチンは、1点のリードを保って前半を終えた。

 迎えた後半、前半よりもギアを上げたカタールにやや苦戦を強いられたアルゼンチンだったが、徐々に頼みの綱であるメッシを起点にした攻撃を展開して主導権を握り返す。そのなかで61分と66分にはアグエロが渾身のシュートを放って、相手ゴールへ迫ったが、いずれも相手GKアル・シーブの好守に阻まれた。

 その後もトーンダウンするカタールを尻目に危なげなく試合を進めたアルゼンチンは、76分にL・マルティネスを下げて今大会初出場となる若手FWのディバラを投入。この交代策が見事的中する。

 82分、敵陣で楔のパスを受けたディバラからの横パスを受けたアグエロが一気にエリア内へドリブル突破。そのまま相手DFを振り切ってゴール左下隅へと流し込んだ。

 終盤にダメ押し点を挙げたアルゼンチンは、残り時間が5分を切ったところで反攻に転じたカタールの攻撃を難なくかわし、2-0で今大会初勝利を収めた。

 同時刻に開催されていたコロンビアとパラグアイの一戦は1-0で前者が勝利。この結果、グループBは、すでに8強進出が決まっていた首位コロンビアに加え、2位となったアルゼンチンの決勝トーナメント進出が確定した。

 また、グループAで勝点4を積み上げて3位となったペルーの8強入りも決定。2分け1敗でグループB3位となったパラグアイ(得失点−1)は、日本のいるグループCの結果を待つことになった。なお、カタールは1勝(1分け2敗)も挙げられずに大会から姿を消した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部