今回のコパアメリカはDAZNで独占配信されています。日本対チリは、これまでDAZNが日本で配信を開始した後、最も再生された試合だったそうです。多くの日本代表ファンがDAZNで初めて試合を見たということでしょう。

いつも地上波で日本代表戦を見ている人は日頃の放送との違いに驚いたかもしれません。というのも、DAZNやスカパー!などのペイテレビ系では、中継のアナウンサーや解説の人の話す内容が違うのです。

地上波では、常にサッカーを見ていない人もチャンネルを合わせます。ですからアナウンサーや解説者は豊富な知識を披露するより、できる限りたくさんの人に理解してもらえるよう、とても言葉を選んでいます。

ですがペイテレビなどではサッカーファンが視聴しているという前提に立てるので、気を遣わなくていいのです。そのため地上波では使わないような専門用語で語ることができます。そのぶん、日頃地上波の日本代表戦の中継に慣れている人は、戸惑ったのではないでしょうか。

日本代表の試合を地上波で見る人たちは、他の国の視聴者に比べると独特かもしれません。海外だと代表チームの試合だけを見るということはなく、必ず自分の好きなチームの日頃の試合を見ているからです。ですが、この日本の特徴は否定するべきものではなく、独自に進歩していけばいいと思います。

僕は今回の配信が、その独自の進歩の1つのきっかけになってくれるのではないかと思っています。今回、DAZNで試合を見た人が知らない言葉を調べたり、解説者の深い話を聞いてくれて、よりサッカーの理解を深めてくれるのではないかと思うのです。

そしてよりサッカーを深く知り、好きになってもらえるよう、日本代表チームには次のエクアドル戦もいい試合をしてほしいと思います。

さて、今週はもう一つ。フェルナンド・トーレスが引退を発表しました。このニュースを僕は寂しく感じています。

トーレスは去年途中から加入し3ゴール、今季はまだノーゴールと、数字上は華々しい活躍をしたと言えません。ですが、ゴールシーンやポストプレー、守備ライン裏への抜け出しなど、光るプレーは見せていました。経験の違いは見せていましたし、プレーの強度も落ちていなかったと思います。

ただ、残念だったのは加入した鳥栖のチーム事情とうまく合致しなかったという点です。鎌田大地が抜けた鳥栖の中盤ではトーレスにパスを供給する選手が少なく、また今年はパサーとしても優秀なイサック・クエンカを獲得したものの、開幕前にクエンカが負傷し、共演する機会は多くありませんでした。

ですから僕はもう少しトーレスを見たかったと思います。ただ、まだ引退までにはしばらく時間があるようです。なので、それまでに万全の体調になり、彼らしいゴールを披露してほしいと願っています。