メッシの奮闘も及ばずにパラグアイと引き分けてグループ最下位に沈んでいるアルゼンチン。この窮地を抜け出せるか。 (C)REUTERS/AFLO

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 まるで深いぬかるみに足を取られたかのようなパフォーマンスだった。

 現地時間6月19日に行なわれたコパ・アメリカのグループB第2節で、パラグアイと対戦したアルゼンチンは1-1で引き分けた。

 序盤からボールポゼッションで相手を上回りながらも精彩を欠いたアルゼンチンは、37分にカウンターから失点。その後も、ファイナルサードでの創造性を欠いた攻撃陣は、パラグアイの守備網を突き破れずに時間を浪費した。

 57分にVAR検証の末に獲得したPKを大黒柱のリオネル・メッシが決めて、何とかタイスコアに戻したものの、オープンプレーからの決定機の創出はほぼなく、最後まで勝ち越し点を奪えなかった。

 2試合連続で勝利を逃して得失点差でグループ最下位に沈み、自力突破の可能性が消滅したアルゼンチンは、カタールとの最終節で引き分け以下に終われば、1983年大会以来となるグループステージ敗退の可能性がある。
 
 この体たらくぶりに母国メディアは、怒り、そして嘆いている。全国紙『Ole』は、「計画性はなく、アイデアが出ず、チームとしての姿も見られなかった」と酷評した。

「ため息しかでない結果であり、サッカーだけで説明するのは難しい概念的な失敗が露呈した。アルゼンチンはほとんど何もできないまま、いくつかのフラグを立てながら新しい問題を噴出させるだけだった」

 そして、同紙は62分に守護神のフランコ・アルマーニがPKをストップしたシーンについて、「アルゼンチンがユートピアにいくための“幻想”にしがみつくことを可能した」と決勝トーナメントにいくことが、まるで夢物語であるかのように綴った。

 はたして、アルゼンチンはこのまま浮上することなく大会から姿を消すのか。運命のカタール戦は、現地時間6月23日にキックオフを迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部