ニチ“レイ”を制するのは私?松田鈴英の初Vなるか?(撮影:福田文平)

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<ニチレイレディス 事前情報◇20日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 新袖コース(千葉県)◇6548ヤード・パー72>
国内女子ツアーは関西から関東へと舞台を移し、今週は千葉県にある袖ヶ浦カンツリークラブ 新袖コースにて「ニチレイレディス」が行われる。今年で21回目を迎える房総での戦いを制するのは誰なのか。データ好きの記者Aと、ドラマティックな展開大好き記者Mが、それぞれの見地で結末を大予想!
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■歴代覇者には海外勢がずらり それもショットメーカーばかり
1999年に「アピタ・サークルK・サンクスレディス」として産声をあげた大会は、今年で21回目を迎える。開催当初は岐阜県にあるユーグリーン中津川ゴルフ倶楽部にて開催していたが、2006年に「ニチレイレディス」と名称が変わり、茨城県の美浦ゴルフ倶楽部に。そして10年に現在も行われている袖ヶ浦カンツリークラブ新袖コースとなった。
特筆すべきはコースが変わって以降の歴代優勝者。これまで8試合が行われ、14〜16年に3連覇した申ジエ、昨年覇者のテレサ・ルー(台湾)ら海外勢ばかり。日本勢の優勝は、13年の吉田弓美子、昨年の鈴木愛の2人だけだ。
また、フェアウェイが絞られていてグリーンが小さいことから、ショットメーカーばかりが優勝者に名を連ねる。優勝年のパーオン率で見ると、1位の李知姫(韓国)や3位のテレサをはじめ、ジエ、全美貞(韓国)らが同部門のトップ10に名を連ねている。
■小さなグリーンは覚醒したショットメーカーの出番(記者A)
過去5年の優勝者は鈴木、テレサ、ジエ(3回)の3人。いずれもトップ選手のため、同年のスタッツ平均は非常に高い。平均バーディ数、パーセーブ率は全員トップ5以内と攻守にスキが無く、平均パット数(パーオンホール)も5人(ジエは各年)ともトップ5以内。パーオン率も14年のジエ、18年の鈴木を除く3人がトップ5以内に名を連ねた。また、14年のジエを除けば全員今大会までにすでに1勝以上挙げており、調子の良さも求められる。
優勝候補を挙げるとすれば、14年から3連覇を達成、昨年大会も2位タイと日本ツアー本格参戦以後5年連続でトップ10に入っているジエとなるだろう。得意なコースを狙い打つタイプで、袖ヶ浦カンツリークラブとの相性は言わずもがな。今大会の副賞は冷凍食品1年分となっており、これをジエは優勝のたびに、宮崎県の児童福祉施設に寄付していた。それが3年続いたため、施設の子どもたちは“毎年もらえるもの”と思っていたという逸話もあるほどだ。ここ2年連続で渡せなかったことはジエ本人が一番悔しかったはず。モチベーションは高い。
とはいえ、ジエは先週の「サントリーレディス」を右手指痛のため棄権し、状態に不安が残る。とくればそのサントリーを制し、ディフェンディングチャンピオンの鈴木愛が有力になるが、こちらも左足首を痛めている。サスペンデッドの影響で、サントリー最終日に消化した27ホールは、相当こたえているはずである。
これらを踏まえたうえで改めて考えると、今年パターをピンからマレットに替えたことで、平均パット数が向上した“ツアー最強ショットメーカー”イ・ミニョン(韓国)を推したい。
平均バーディ数、平均パット数(パーオンホール)はそれぞれ9位と、過去5年の優勝者と比べると劣るが、総合的なショット力を表す数値・ボールストライキングは1位とこちらに分がある。さらに過去5年の優勝者がクリアしていたパー4平均スコアトップ10以内も5位と楽々クリア。今季「ほけんの窓口レディース」で優勝しており、年間トップ10回数も1位と安定感も抜群。今季2勝目へ視界は良好だ。
■“令”和のニチ“レイ”レディスとくれば…(記者M)
今週の「ニチレイレディス」の出場リストを眺めながら、『ドラマの素はどこにあるかな〜』なんて思いをはせていたわたくし。少し考えた後に、ふとある選手のこんな言葉を思い出した。
それは平成最後の女子トーナメントとなった「フジサンケイレディス」最終日のラウンド後のこと。11位タイに終わったものの、最終ラウンドに「67」とチャージをかけた松田鈴英が、その約1カ月前に発表された新元号・令和について問われた時、「発表された時、自分の名前を呼ばれているかと思いました(鈴英は“れい”と読みます)」と目を丸くしたという感想を話した。「周りの人にも『これから鈴英の時代だね!』って言われますし…、私は令和から行きます!自分の時代が来ました!」と力強い宣言を打ち立て、新時代へと足を踏み入れた。
この言葉を聞いて、思いました。『松田さん…けっこう“言葉遊び”とか嫌いじゃないのね』。なんせ、わたくしもこういう“発想”大好きでございます。では、そのエピソードを踏まえたうえで、もう一度今週の大会名を見てみましょう!そうです「ニチ“レイ”レディス」ですね!きっと周りの人は『これは鈴英の大会だね!』って言うでしょう!そして、松田も『自分の大会が来ました!』と言ってくれるでしょう!
もちろん、昨年大会では4位に入り、レギュラーで初のトップ5を射止めたのがこの大会と、成績面での後押しもあり!今季も「中京テレビ・ブリヂストンレディス」3位タイなどすでにトップ5が3回、トップ10は6回。大会ポスターにもメーンの1人として写ってるし…そろそろじゃないでしょうか?日本で初めて冷凍事業を始めたというニチレイの大会で、ここまで惜しいところで“解凍”することができなかった初タイトルをつかんだら…うん、ドラマティック!
【歴代優勝者】
2018年度:鈴木愛
2017年度:テレサ・ルー
2016年度:申ジエ
2015年度:申ジエ
2014年度:申ジエ
2013年度:吉田弓美子
2012年度:シン・ヒョンジュ
2011年度:李知姫
2010年度:全美貞
2009年度:横峯さくら
2008年度:三塚優子
2007年度:大山志保
2006年度:横峯さくら
2005年度:具玉姫
2004年度:宮里藍
2003年度:ウェイ・ユンジェ
2002年度:高橋美保子
2001年度:米山みどり
2000年度:不動裕理
1999年度:肥後かおり
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