「宮里藍 サントリーレディス」最終日に、左足首と左ヒザに痛みを抱えながら約27ホールの長丁場を戦った鈴木愛。最後は1打差で後続を振り切り、今季2勝目、通算11勝目をつかんだ。憧れの宮里藍の冠大会で優勝者に名を連ね、「光栄だし、自分でもビックリしています」と笑顔がはじけた。
ゴルフを始めたきっかけとなった人と…
その鈴木は今週からドライバーのヘッドを変更。ここまで使用していたG410シリーズの『PLUS』ではなく、低スピンモデルの『LST』を握った。PINGのツアー担当者によると、もう少し距離が欲しいという鈴木の要望から、スピン量を抑え、ライ角を2度弱フラットにした今回のモデルへとチェンジした。
このLSTのヘッドは、現在日本では“品薄状態”で女子ツアー会場ではテストもできないほど。その数少ないもののなかから一つが鈴木の手元にわたり、“国内女子ツアー第一号”の使用者となった。「キャリーで平均3ヤード飛距離が伸びました」(同担当者)。数値測定でも、好データが弾き出されている。
また「今週はパターに助けられた」と鈴木は、優勝が決まった後グリーン上のプレーを自画自賛した。「4日間通じて思うように(パットが)決まり続けたのは初めてかもしれない」と笑みを浮かべるほど満足のいくプレーを支えたのが、エースのピン型『VAULT Anser2』だ。
最終ラウンドの16番(パー3)では、このパターでビッグプレーも生み出した。ここでのティショットは、ピンから12m離れた二段グリーンの上段へ。前日は大雨が降ったにも関わらず、相変わらずの硬さ、そして速さを保ったグリーンで、ピン付近は傾斜もある状況。そんななかファーストパットとなる二打目を数十センチに寄せて、ナイスパーセーブとした。
このプレーについて大会アンバサダーの宮里は、「(あそこに止められる確率は)10回に1回。たぶん寄らずに3mはオーバーすると話していた。傾斜ギリギリで止める感覚を出せるのが愛ちゃんですね」と賞賛の言葉を送った。2日目のパット数は『23』で全体1位タイ。4日間平均でも『26.75』で3位タイというスタッツを残した。前回の「全米女子オープン」予選ラウンドなどでは使用しなかったパターをチョイスする慧眼と、国内屈指の“パター巧者”らしいプレーの連続で、今季2つ目のタイトルを手繰り寄せた。
【鈴木愛のクラブセッティング(WITB=What’s in the Bag)】
1W:PING・G410 LST(10.5度)
(PING・ALTA JCB/S/45.5インチ)
3、7W:PING・G410フェアウェイウッド(14.5、20.5度)
UT:PING・G400ハイブリッド(22、26度)
6I〜PW:PING・i210アイアン
W:PING・GLIDE 2.0ウェッジ(50、54、58度)
PT:PING・VAULT Anser 2(プラチナム仕上げ)
BALL:タイトリスト・PRO V1x
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