日本戦に向け調整するチリ代表MFビダル(AP)

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 ◇南米選手権1次リーグC組 日本―チリ(2019年6月17日 ブラジル・サンパウロ)

 南米選手権に参加するC組の日本代表は17日(日本時間18日)、チリとの1次リーグ初戦をブラジル・サンパウロで迎える。15日はチリの中心選手であるバルセロナMFアルトゥロ・ビダル(32)が、レアル・マドリードに移籍したMF久保建英(18)の封じ込みを宣言。キックオフ2日前に白熱の“クラシコ”が幕を開けた。また、B組のアルゼンチンはコロンビアに0―2で敗れ、黒星スタートとなった。

 ビダルは知っていた。レアルの久保を。研究していた。久保の止め方を。試合前日の公式に先駆けて行われた会見。チリの攻守のカギを握るMFは答えた。「(ビデオで)彼のプレーを見て、詳細に分析した。どう止めればいいか、分かっている」。ある意味で挑発とも取れるような言葉。バルセロナとレアルの対決を意味する“クラシコ”は試合の前から始まっていた。

 ビダルと言えば攻撃力も高いが、屈強な体を生かした闘志をむき出しの強烈なタックルこそ代名詞。Bミュンヘン時代のプレーを見た伊藤が「ファーストタッチする時には次のイメージを持っていないと足ごと(持って)行かれる。スライディングの深さが他の選手と違う」と話すように、一瞬でも気を抜けばボールを奪われるどころか、ケガの危険さえ伴う。

 2シャドーの右で先発が予想される18歳は、非凡なセンスを持つアタッカー。ボールを受けた時点で次の展開や相手の動きを読みながら前に進むプレーはお手の物だ。次の一手を読む互いの頭脳もぶつかり合う矛対盾。ビダルは久保について「質が高い」とし、日本についても「とても組織化され、スピードのあるチーム。警戒し集中しなければならない」と敬意を示した。ただ、目指すはチリの3連覇。バルセロナの下部組織出身で移籍したばかりの18歳に負ける気などさらさらない。

 久保はこの日取材に応じなかったが、ユニホームを着用して記念撮影が行われた練習場には肉声を求めてチリメディアが集結。冒頭15分のみの公開練習中には18歳をバックにテレビリポートが行われるほど注目を集めた。「自分のプレーを出すことができれば、それが今後に向けた自分の自信になる」と話していた久保にとって、将来の試金石ともなる戦いが始まろうとしている。

 本大会はDAZNが独占中継。

 ◆アルトゥロ・ビダル 1987年5月22日生まれ、チリ・サンティアゴ出身の32歳。地元コロコロでプロデビューし、07年にレーバークーゼン移籍。11年からユベントス、15年からBミュンヘン、18年からバルセロナと各国名門でプレーし、自身は国内リーグ8季連続優勝中。チリ代表は07年にデビューし、通算105試合26点。1メートル80、75キロ。利き足は右。