3万円スマホ「arrows Be3」のタフさとExliderに惚れる
NTTドコモから発売された「arrows Be3 F-02L」 。この記事では旧世代モデル「arrows Be F-04K」と比較しつつ、その魅力を探っていきます。

arrowsシリーズの売りといえばやはり「タフさ」。arrows Be3でもそれは変わらず米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810G)の23項目に準拠するタフネス性能を誇ります。さらに、旧機種arrows Beから対応したハンドソープで洗える機能にも引き続き対応します。

富士通コネクテッドテクノロジーズによると、arrows Be3では落下、耐衝撃、防水(浸漬)、防塵(6時間風速有り)、防塵(72時間)、塩水耐久、防湿、耐日射(連続)、耐日射(湿度変化)、耐振動、防水(風雨)、雨滴、熱衝撃、高温動作(60℃固定)、高温動作(32〜49℃変化)、高温保管(70℃固定)、高温保管(30〜60℃変化)、低温動作(-20℃固定)、低温保管(-30℃固定)、低圧動作、低圧保管、氷結(-10℃結露)、氷結(-10℃氷結)に準拠した試験を実施。すべての機能の連続動作を保証するものではありませんが、幅広いシチュエーションに対応します。「普段使いでも、ちょっと荒っぽい使い方」をする人にも安心の耐久性能と言えるでしょう。

▲左が旧機種「arrows Be」右が新機種「arrows Be3」

また、arrows Be3では「画面の見やすさ」という点においても先代モデルからブラッシュアップしています。

旧機種のarrows Beでは画面サイズ約5.0インチのHD解像度(720×1280ドット)で表示可能なIPS液晶ディスプレイを搭載していましたが、arrows Be3では約5.6インチと画面サイズが大型になり、画面解像度もフルHD+(1080x2220ドット)にグレードアップしています。さらに有機ELパネルの採用により、写真や動画再生時により明るく鮮やかに表示できるようになったほか、明るい環境などでの視認性も向上しています。

画面の見やすさに貢献するのは有機ELだけではありません。arrowsシリーズにはお家芸とも言える独自機能「Exlider(エクスライダー)」があります。仮面ライダーではありません。......という冗談はさておき、Exliderは電源ボタンかつ指紋センサーとしての役割をもちながら、片手で画面をスクロールしたり拡大したりできる機能です。2017年12月発売のハイエンド機「arrows NX F-01K」から搭載され、その後は、ミドルレンジ機のarrows Be F-04Kにも引き継がれています。

Exliderは今回のarrows Be3でも搭載されています。「搭載しただけで、何も変わっていないの?」と言われると、そうではありません。

まず、Exliderセンサーの位置がarrows Beとは異なります。arrows Beでは右側面に電源ボタンを兼用する形で、Exliderが使える指紋センサーを搭載していました。新機種arrows Be3ではExlider+指紋センサーの位置が背面に変更され、電源ボタンとは別となりました。これにより、利き手を問わず使えるように改善されています。

▲左が旧機種「arrows Be」右が新機種「arrows Be3」

また、これまで縦方向しかスクロールできなかった不満を解消し、縦横どちらの方向でもスクロールできるようになりました。さらに、センサーに触れ続けるだけで、標準状態から1.5倍まで一気に表示を拡大できる機能も搭載しています。

標準の表示に戻す際はダブルタップするだけ。日本メーカーならではのハードとソフトの工夫だと言えるでしょう。


▲arrows Be3はExliderセンサーに触れるだけで、1.5倍まで一気に表示を拡大できる

▲めい一杯の5倍で拡大した場合 めちゃくちゃ文字がでかい

Exliderを使うには設定アプリの「便利機能」から「Exlider設定」へと進み、「Exliderによる操作」をオンする必要があります。Exliderの設定画面では、細かく表示できるようにいくつか項目が用意されています。「利用する機能」という項目では、拡大とスクロールの両方を使うか、どちらか一方だけを使うかを選択できます。この他にも「拡大終了方法」や「スクロール速度」などが変更できます。


▲arrows Be3のExliderを設定する方法


▲Exliderで設定できる項目は多い

タフさやExliderも好感度アップに繋がりますが、最後に持ちやすさについても触れておきます。これまでのarrows Beシリーズでは一枚板のようなフラット形状でしたが、新機種arrows Be3では角から背面中央にかけて緩やかに湾曲した形状に変更されています。手のひらに触れる面積は側面(サイドフレーム)よりも、背面の丸みを帯びた部分の方が広くなり、より手に馴染み持ちやすくなっています。本体幅も約70mmに抑えられています。

▲左が旧機種「arrows Be」右が新機種「arrows Be3」

arrows Be3の抑えるべきポイントは「タフさ」「画面の見やすさ」「持ちやすさ」の3つですが、手頃な価格も注目に値するでしょう。ドコモオンラインショップでの販売価格は、税込3万3048円です。

ファーウェイなど海外メーカーもこの価格帯でカメラ機能にフォーカスした手頃なスマホを日本市場に投入していますが、arrowsのような「使いやすさ」など異なるアプローチで対抗するスマホも評価できます。これから夏にかけて海や川に出かける皆さん。「arrows Be3」おすすめですよ。