増税前に駆け込む必要はなし!? ならばじっくり購入検討したい旬なクルマ5選
クルマ離れが叫ばれるこの時代に、カーライフの楽しさを知ってもらわんとするこの企画!
自動車を得意とするベテランライター・サトータケシが、クルマ担当の編集部員船山に、わかりやすくクルマの魅力を解説する!
今回の疑問は、「10月の増税前に駆け込み購入すべき!?2019年、注目の一台を教えて!」
船山:いやいや大変ですね、いよいよ10月に消費税が上がっちゃうんですね。
サトー:増税延期とか逆に減税とか、いろんな噂が飛び交っているけれど、今のところ8%から10%に上がる見込みだね。
サトー:そりゃそうだ。
船山:ということは、もしクルマを買うんだったら10月までのほうがお得ってことですよね? 駆け込みで買うべき、今年のニューモデルを教えてください!
サトー:ところがだね、話はそんなに単純じゃないんだ。
船山:と、言いますと?
サトー:これまでの消費税増税では、駆け込み需要の反動で、増税後にクルマとかマンションの売上げがガタッと落ちて、景気が悪くなったんだ。だから増税後にクルマの売上げが落ち込まないように、クルマの税制が見直されるんだ。
船山:ほほぉ、それは知りたい。
サトー:複雑だから詳しくやると8ページぐらい必要なんだけど。
船山:そこを8行でお願いします。
サトー:……。消費税が10%に上がるタイミングで、自動車取得税が廃止されて自動車税が減税されるんだ。一方で、環境性能課税が新たに課せられる。
船山:はぁ……、もうちょいわかりやすく説明してくれませんか?
サトー:超ざっくり言うと、軽自動車は9月末までに買ったほうがいいけれど、それ以外のクルマは駆け込む必要はないか、むしろ10月になってから買う方がお得になるケースも多い。
船山:なるほど、慌てて買ってたら損をするところでした。じっくり考えた方がいいんですね。
サトー:そういうこと。とくに今年は魅力的なニューモデルが続々と登場するから、熟考が吉だよ。
船山:どんなクルマですか?
【BMW X7】BMWのファンもSUVのファンも、みんなが待っていた!BMWのフラグシップSUVがついに登場。大型モデルではあるけれど、先進テクノロジーがもたらすソリッドな走行感覚やクールなインテリアなど、BMWらしさが横溢。日本導入は2019年夏より。価格は未定
サトー:じゃあスタイルごとに紹介しよう。まずは君の好きなSUVだと、いよいよBMWのフラグシップSUV、X7が登場する。
船山:ほえ〜、見るからに立派。
サトー:X7という名前は、つまりBMWの7シリーズに相当する最高のSUVということ。メルセデス・ベンツにはGLSというSUVがあって、これがSクラス相当のSUVなんだけど、ついにガチンコ対決が実現するんだ。
船山:いやいや、その2台でどっちにしようか悩める人は羨ましいです。スポーツカーはどうです?
トヨタのあの名車が、装いを新たに登場!
サトー:これも話題のモデルがあって、トヨタのスープラ。
【TOYOTA SUPRA】まさに和魂洋才!本邦初の試みの成果やいかに!?トヨタとBMWの夢のコラボレーションが実現。FR(後輪駆動)で、高性能版は直列6気筒エンジンを積むというスープラの伝統を守りつつBMWのノウハウも採り入れながら開発した。デザインはトヨタのオリジナル。価格未定
船山:スープラって懐かしい名前ですね。復活するんですか?
サトー:そう、しかもただ復活するだけではなくて、BMWと共同で開発したスポーツカーなんだ。
船山:そのコラボ、面白そうです。レストラン界でもありますよね、老舗の和食料理人と新進気鋭のフレンチのシェフのコラボとか。
サトー:どんな化学反応が生まれるか、楽しみだね。セダンとかステーションワゴンだと、新しいアウディA6がオススメ。
【AUDI A6】セダンとアバント(ワゴン)の2種類。自動運転も視野に。¥9,200,000〜
船山:どんなところが?
サトー:とにかく乗り心地が最高で、乗っているとうっとりするよ。
船山:サトーさんがそんなに誉めるなんて珍しいですね。
サトー:ちょっとサイズがデカいから狭い道で気を使うけれど、それ以外の欠点は見あたらないかな。
船山:そういえば、いま話題のクロスオーバーだと、いいクルマありますか?
サトー:ある、ある。ボルボのV60クロスカントリーはいい。ボルボは2年続けて日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得しているんだけど、その勢いそのままに、見ても乗ってもいいクルマ。
【VOLVO V60 Cross Country】人気ワゴンのV60をベースに、車高を上げ悪路走破性能アップ。¥5,490,000〜
船山:写真で見るだけでも、タフな感じとエレガントな雰囲気が両立していますね。インテリアはどうなんですか?
サトー:北欧デザインという感じで、シンプルなのに温かみがある。しかもSUVほど全高が高くないから、多くの立体駐車場に入るサイズ。都市部で暮らす東カレの読者にはぴったりじゃないかな。
乗ってるだけで、確実に視線を集める今年最注目の一台とは?
船山:東カレ読者にぴったり、いただきました。ではトドメに、東カレ読者にオススメしたいニューモデルのナンバーワンを教えてください。たとえば、僕が乗ったらモテモテになっちゃうような。
サトー:それはね、ずばりDS3 クロスバック。
【サトー’s RECOMMEND】DS3 CROSSBACK。DS オートモビルが発表したコンパクトなSUV。ただしサイズとは関係なく、エクステリアにもインテリアにもフレンチラグジュアリーの世界観が貫かれる。運転支援装置を筆頭に、テクノロジー面でも最先端を行く。¥4,290,000〜
船山:おーっとこのクルマ、すっごい攻めたデザインですね。
サトー:DSについては何度か紹介したけれど、シトロエンから独立したプレミアムブランドなんだ。彼らは、常にアヴァンギャルドを意識してデザインしているらしい。
船山:アヴァンギャルドって、よくわかったようなわからないような不思議な言葉なんですけど。
サトー:元々は軍隊の用語で、最前線のことを意味するらしい。先頭に立つ、切り込み隊長みたいなニュアンスかな。
船山:なるほど、確かに新しい時代を切り開きそうなデザインです。
サトー:DSの各モデルは夜のパリをイメージしているらしく、それも夜の東京を謳歌する東カレ読者にぴったんこだと思う。
船山:助手席に座る女のコの耳元で、「このクルマは夜のパリをイメージしているんだよ」って囁いてみたいです。
サトー:ふなっしー(註:編集部の一部で船山はこう呼ばれる)、それってカッコ悪いでしょ(笑)。でも凝ったデザインのシートとか、ステッチの美しさやレザーの質感などなど、女性にウケる要素が多いことは間違いないね。
船山:ズバリ、僕が乗ったらモテるでしょうか?
サトー:アヴァンギャルドなフレンチSUVと北関東系独身男子とのコラボで、とてつもない化学反応、シナジー効果が生まれるね!
船山:ですよね! 慌てて駆け込みで買わなくてよかったです!
〜サトータケシ今回の教訓!〜
消費税増税は焦らず慌てず落ち着いて。クルマ選びはじっくりが吉