iPhoneなどを始めとしたiOS製品に広く採用されているキーボードが特許を侵害しているとして、Appleが訴えられたことが分かりました。ただし、同社を訴えた相手は実際に製品をリリースしていません。

機能モードに応じてキーボードの出力方式を変更

Appleに対して訴えを起こしたのは、テクノロジー業界を専門とする弁護士にして発明家のティモシー・ヒギンソン氏が所有する特許を守るために設立された企業、Princeps Interface Technologiesです。
 
同氏が2002年に申請し、2004年に取得した特許「ユニバーサル・キーボード」は、「複数の機能モードに基づいたコマンドシグナルを出力するためにプログラムされた、静的キーの集合からなる多機能入力デバイス」に言及しています。
 

 
非常に抽象的ですが、この仕組みでは機能モードに応じてキーボードの出力方式を変更することができるので、デスクトップPCに使われるような大型のキーボードを必要としません。したがって、「片手や親指2本で使えるQWERTYキーボード」のような応用が可能です。
 
訴えによれば、Appleが2007年のiPhoneに採用したことでスマートフォン業界に革命をもたらしたオンスクリーンのiOS向けキーボードは、まさにこうした特許を侵害しているとのことで、PrincepsはAppleから損害賠償金などを獲得する構えを見せています。

製品のリリースはなし

Princepsはヒギンソン氏が発明した6つの知的財産を所有しているのみで、実際に製品をリリースしていない「特許不実施主体(NPE:Non-Practicing Entity)」と考えられています。誰もが実際に製品を開発し、市場に展開するだけの資金力を有しているわけではないので、こうした特許不実施主体には大学や研究機関なども含まれます。
 
ただし、特許だけ保有する実態のない企業の中には、巨額の損害賠償やロイヤリティを訴訟を通して獲得することを最初から目的とした「パテント・トロール」も存在します。
 
 
Source:AppleInsider,USPTO
(kihachi)