【独占】『ウエストワールド』のアーミスティス役が主演『ニューヨーク 最高の訳あり物件』直撃インタビュー

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マンハッタンの最高級マンションに、同じ浮気夫に捨てられた二人の元妻...火花を散らす彼女たちのおかしな共同生活をユーモラスに、かつハートフルに描く映画『ニューヨーク 最高の訳あり物件』。6月29日(土)より全国公開となる本作で主演を担うのは、米HBOの大ヒットSFドラマ『ウエストワールド』で全身に蛇の刺青が入ったワイルドな出で立ちで殺戮を繰り返す危険な犯罪者、アーミスティスに扮するイングリッド・ボルゾ・ベルダル。同作で残虐なキャラクターを演じている彼女が、本作では一変、モデル兼ブランドプロデューサーとして仕事に精を出すバリバリのキャリアウーマン、ジェイドをスタイリッシュ&お茶目に演じている。そんなイングリッドが本作の魅力や役づくりについて語る独占インタビューを入手したので紹介しよう。

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都会の超高級マンションに暮らすモデルのジェイドは、デザイナーとして華々しいデビューを企画していたが、スポンサーでもある夫ニック(ハルク・ビルギナー『ハロウィン』)に突然離婚を告げられてしまう。さらに、傷心の彼女のもとに夫の前妻であるマリア(カッチャ・リーマン『生きうつしのプリマ』)が転がり込んできて、慰謝料として残された部屋の所有権を巡って二人のおかしな共同生活が始まることに...。

脚本を読んだ感想を聞かれたイングリッドは「すごく面白いと思いました。わたしは女性の目で今の社会を捉えている作品に興味があるのですが、まさにこの作品には現代の女性が経験することが描かれていました。わたしたち女性はいろいろなプレッシャーにさらされていると思うんです。自分がどう見られるべきなのか、どんな服を着ればいいのか、自分を美しく見てもらうためにはどうすればいいのか。そこにさらに子育てやキャリアといった問題も加わり、こうした疑問をすべて解決してうまくやってのけるのは実に大変なことです。結局は既成のシステムからどう解放されていくか、という問題になっていきます」と本作で描かれているテーマに惹かれたと話す。

続けて役作りに関して問われると「撮影中、監督に"ジェイドはジェイドで、あなた自身ではないのよ"と言われました。映画の前半で、ニックがジェイドのすべてであるように描かれていて、わたしにはそんな態度を見せる彼女は自分を卑下しすぎな気がしました。でも監督に、"ジェイドは最初はそういう人なのよ"と言われ、そこにこの作品のドラマとしての醍醐味があることに気付きました。そんな彼女がマリアに出会うことによって、自分にとって本当に大事なものについて考えていくようになるのだと」と、自身とは違う価値観を持つ主人公を演じる難しさを感じていたことを明かした。

ドラマ『ウエストワールド』との違いについては、「ジャンルの違いを理解しなくてはいけないし、映画言語もまるで違います。それが演技のスタイルにも影響を与えると思います」と、アクション大作とはまるで異なるアプローチを考える必要があったと述べた。

「これまで、実はコメディに出演した経験がなかったので、本作で良い経験が積めたと思います。人生はどこか滑稽なものだと思っているので、人生の不条理性やバカバカしさを表現している作品がいいですね」と、もっと軽いタッチの作品にも挑戦したいとコメント。

最後に、「本作は、どこか鏡のような役割を果たしていると思います。自分は今、どんな状況に置かれているのか? どんな風に自分の人生が進んでいくのか? それが見えてきます。本作が、みなさんにとって人生について考え直すきっかけとなったら嬉しいです」とこれから映画を見る方々にメッセージを贈った。

2017年に開催された第30回東京国際映画祭コンペティション部門で『さようなら、ニック』のタイトルで上映された本作は、ドイツ出身の知性派マルガレーテ・フォン・トロッタ監督(『ハンナ・アーレント』)が初めてコメディに挑んだ意欲作。「美の追求」「年齢の重ね方」「出産・子育てとキャリア」「パートナーの存在と資産」など、女性の永遠のテーマを軽やかな毒と溢れるユーモアで描き、すべての女性たちにエールを送る"ニューヨーク式"女性のライフスタイル・ムービー『ニューヨーク 最高の訳あり物件』は、6月29日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開。(海外ドラマNAVI)

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映画『ニューヨーク 最高の訳あり物件』
© 2017 Heimatfilm GmbH + Co KG
配給:ギャガ