来る日も来る日も家事に追われ、ストレスMAXに。なにもしてくれない家族に怒ってしまい、さらに家の雰囲気もどんより…という悪循環に陥っていませんか?

「イライラしてしまうのはだれのせいでもない。仕組みが暮らしに合っていないだけです」
そう話すライフオーガナイザーの手塚千聡さんに、すぐに取り入れられるイライラ解消法について聞きました。

家族に怒る前に、家事の仕組みをガラリと変えましょう



「片づけや準備にもたつくのは、その人のせいではなく、仕組みのせいです。家族の性格や動きを観察し、ぴったり合う仕組みをつくれば、『うまくいかない』は手放せます」
今まで当たり前と思ってやっていた習慣を見直して、仕組みを変えてみると、驚くほどスムーズに暮らしが回ることも。

手塚さんが実際に取り入れて、家事がラクになったルールはこちら。

●配膳や後片づけがラクになる家族を巻き込んだルール


当たり前を見直して仕組みを変えると暮らしがスムーズに!バラバラに運んでいた夕食を、人別にトレーにまとめて食卓へ。一度で配膳やあと片づけがすみ、食べこぼしが防げるから、テーブルのふき掃除もラクになります。

手塚さんも「小さなことですが、怒らなくなりました」とのこと。


いつも夕飯前にテーブルが散らかっていたので、子どもの遊ぶスペースを別に用意。近くにお絵描き専用デスクがあれば、ダイニングテーブルはいつもすっきり。
「ここは散らかっていてもOKなスペースということにしています」

●夫と家事シェアがスムーズになる「しゃべるラベル」


使ってほしい食材はトレーにまとめ、メッセージを添えた“しゃべるラベル”で情報を共有。


お米は3合ずつ袋分けにして野菜室に。
「夫がとぐときにお米をこぼすのが気になっていましたが、このひと手間でこぼすのを防げるうえ、炊く量も間違えなくなりました」

●朝の混乱防止には、身支度グッズをひとまとめに


混乱しがちな朝の時間をスムーズにするため、身支度グッズは洗面所に。棚の下段は、子どものゴールデンゾーン。
「保育園の制服やハンカチなどをまとめておき、着替え、持ち物の支度がひとりでできるよう工夫しています」


自分用のメイクグッズもボックスにまとめて洗面所に。
このように仕組みを変えたり、工夫をして、家族が自ら動いてくれるようになると、家事の負担は一気にラクになりますよね。

イライラにつながる道具は使わずに手放す&見直す



暮らしのなかで「いつも気になる」「なぜかひっかかる」ものを見つけたら、放置せずに即対処。「使いづらい」がイライラに変わる前に、早めに手を打って。便利グッズを導入して、イライラすることを未然に防ぎましょう。

●プラスチック収納をやめて、紙製に変える


プラスチック製のファイルボックスは、汚れたりしたらお手入れが面倒でストレスになりますよね。
「プラスチックをやめて、使い捨てられる紙製に総入れ替えします。リーズナブルでお財布に優しいのもうれしいですよね」

●石けん置きはやめて、空中収納にする


ヌメリが気になる石けん置きはやめ、マグネット式のホルダーで空中収納にします。
「石けん置きのお手入れが不要になり、しかも浴室の掃除もラクになって一石二鳥です」

●家族で使うコップは水きりできるものを採用


衛生面が気になってモヤモヤしていた洗面台のコップ。家族全員が使うので、気になりますよね。
「このように、持ち手部分を寝かせると、コップが斜めになって水きりできるアイテムを導入! 安心して使えます」


水がきれるのでヌメりません。

日々のイライラは、小さなことでも放置せずに、ちょっと視点を変えてみることがおすすめ。家族の暮らしに合った仕組みが見つかれば、ご機嫌な毎日を過ごせるはずです。

<撮影/林紘輝 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【手塚千聡さん】

ライフオーガナイザー。広告代理店勤務の傍ら、暮らしの仕組みづくりをサポートするサービス「LaLaDUAL
」を主宰。ブログ「不機嫌にならない暮らし
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