第1回目から見ているが、正直いって最初は「何じゃ、これ!」とギョッとした。原田のぶお先生になる古田新太の女装があまりにも美的でなくてむさくるしかったからだ。豪林館学園高校2年3組の先生・原田は52歳のデブ目の男性。ボブのカツラに花柄ブラウスとギャザースカート、ブサイクな脚に中ヒールを履いて動く。
いわゆるなよなよした女装ではなくて真正ゲイ、声は野太いし、生徒に本音でガラガラ声のまま怒鳴りつけるし、だが、どこか理解力に長けていて優しい。この第8回では、文化祭の出し物を討議した後で、女装を試しにやってみた細面の光岡という生徒が、「話がある」と原田に訴える。「じゃ、飲みながら話そう」と原田は光岡と2人で飲みに行く。もじもじしている光岡の重い口から出てきたのは。
要するに光岡は女装した時に快感を覚えたのだ。かつて、原田が置いていったイヤリングをつけてみたら、女装が忘れられなくなった。自分は変態か。原田は「それでいいじゃない」という風なことをいう。そして文化祭当日・・・。カミングアウトの始まり。
いくら私立の学園でも、こんな外見が奇天烈な男先生が成り立つのかという疑問は残るが、教育の現場の建前と取り繕い主義を痛烈に批判するために、三枚目を演じるのはチャップリンの昔からのよくある手だ。芸達者の古田だから許されるが、筆者はこんなブサイクな女装先生ドラマにはあまり食指は動かない。まあ頑張って。(放送2019年6月8日22時〜)

(黄蘭)