「Q」に出演する(上段左から)松たか子、上川隆也(下段左から)広瀬すず、志尊淳

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 英国の世界的バンド「クイーン」が1975年に発表したアルバム「A Night At The Opera(オペラ座の夜)」を表現した舞台が、今秋上演されることになった。劇作家・演出家の野田秀樹氏(63)が主宰する「NODA・MAP」の新作「Q:A Night At The Kabuki」で、松たか子(42)、上川隆也(54)、広瀬すず(20)、志尊淳(24)らが出演する。

 「ボヘミアン・ラプソディー」などが収録された伝説の名盤が、メンバーがこよなく愛する日本で戯曲へと進化する。野田氏は約2年前、クイーン関係者を通じ「『オペラ座―』の持つ演劇性を日本で作品にできないか」と依頼を受けた。試行錯誤を重ね、野田氏が今作のプロットを送ったところ、クイーン本人たちも快諾。メンバー公認の作品が製作される運びとなった。

 ギタリストのブライアン・メイは「この度は伝説的劇作家・演出家の野田秀樹さんがクイーンのアルバム『オペラ座の夜』の演劇性を本物の舞台演劇にして下さることになり、大変うれしく、そして光栄に感じています」とコメント。「日本との長きに渡る繋がりの中で、令和元年という新しい時代の幕開けに、演劇史に新たな1ページを刻むとされる作品で、日本の文化に関わることができるのは喜ばしい限り」と異色の融合を大歓迎している。

 野田氏によると、「Q」は「ロミオとジュリエット」の後日譚(たん)。悲劇の死を遂げた2人が生きていたら…という大胆な脚色から始まり、上川&松、志尊&広瀬という2組の「ロミジュリ」が交錯していく。野田氏は「『時は、12世紀の末、ところは日本、世は侍の時台の始まり…』そして、あのクイーンの名曲が聞こえてきます」と、時空を超えた異色の作品になることを予告した。

 野田氏が全幅の信頼を置く松は「どんなものになるか、私にはまださっぱり『?』であり、QUEENを聴き、イメージを膨らませる…には至っていませんが時空間を軽々と飛び越える野田さんの芝居に、すべてを委ねる覚悟です」とコメント。NODA・MAP初挑戦となる上川も「また、新しい地平線の見渡せる場所に立たせて頂きました。此処(ここ)から出来得る限りこのフィールドを楽しみ走り回って、その果てにどれだけ新しい景色と出会う事が出来るのか。今はそれが、本当に楽しみです」と未知の挑戦に胸を躍らせる。

 広瀬と志尊はワークショップを重ねての抜てき。同作が初舞台となる広瀬は、ヒロインを務める連続テレビ小説「なつぞら」終了後、間もなくの出演となるが「芸達者な役者さんしか表現出来ない舞台を毎回作られてる印象です。そこに私が、とは思いましたが、野田さんはじめ、大先輩のお力をお借りしながら、生物(なまもの)の世界を知りたくて挑戦してみたいと思いました」。志尊も「ずっと観劇していたNODA・MAP。そして、こんな素敵な皆さんと板の上に立てること、幸せに思います。もしロミオとジュリエットが生きていたら…。精一杯ロミオとして生きさせていただきます」と意気込んだ。

 ほか橋本さとし(53)、小松和重(51)、伊勢佳世(38)、羽野晶紀(50)、野田氏、竹中直人(63)らが出演。公演は10月8〜15日に東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスで行ったのち、同19〜27日に大阪・新歌舞伎座、同31〜11月4日に福岡・北九州芸術劇場大ホール、再び11月9日〜12月11日に東京芸術劇場で上演される。

 ◆オペラ座の夜 1975年11月に発表されたクイーン4作目のアルバム。曲やジャケットが同じ世界観で制作されたコンセプトアルバムで、アルバムチャートでは初の全英1位、全米でも4位を獲得した。収録曲の「ボヘミアン・ラプソディ」は英国で9週連続1位を記録し、グループの代表曲となった。76年に発表された5枚目のアルバム「A Day at the Races(邦題・華麗なるレース)」は「オペラ座の夜」と対になった作品とされる。