ポルトガル戦で存在感を発揮した田中。川崎でも出場機会を伸ばし、急成長を見せている。写真:サッカーダイジェスト

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 東京五輪世代の快進撃が止まらない。
 
 フランスで開催されているトゥーロン国際大会でU-22日本代表が快進撃を見せている。現地時間6月7日の第3戦でポルトガルに0-1で敗れたものの、2勝1敗で首位通過を決めて12日の準決勝に駒を進めた。通算14回目の出場となる日本が決勝トーナメントに駒を進めるのは、本田圭佑らを擁して4位になった2008年大会以来。2002年に記録した過去最高成績の3位超えも視野に入ってきた。

 
 今大会の日本は昨年に引き続き、来年の東京五輪を目指す世代で挑んでいる。ただ、一部の主力組が6月中旬からコパ・アメリカ(南米選手権)に参加するため、コアメンバーを揃えられていない。松岡大起(鳥栖)、相馬勇紀(名古屋)、田中碧(川崎)、田中駿汰(大阪体育大)、川井歩(山口)、高宇洋(G大阪)、舩木翔(C大阪)の7名がチームに初招集されたのも、そうした背景が少なからず関係している。
 
 見慣れない顔が多くなり、誤解を恐れずにいうのであれば、今大会は苦戦を強いられても不思議ではなかった。それでも4強まで勝ち進めたのは、今回初めて日の丸を付けた新鋭たちが目覚ましい活躍を見せたからだろう。
 
 A代表で指揮を執っている森保一監督に代わり、今回のチームを率いる横内昭展監督代行は彼らのプレーを称賛する。
 

「本当に吸収力に驚かされるし、本当に面白い。見ていて、日に日に良くなっているかなという感じがする」
 
 ポルトガル戦では、田中碧が存在感を発揮。3-4-2-1のボランチに入ると、状況判断の良さと正確なビルドアップでボール回しの起点となった。同じボランチでは、1世代下のパリ五輪世代である高校3年生の松岡も勇敢にプレー。何度も前にボールを運び、所属クラブでサイドハーフを主戦場としている選手とは思えないパフォーマンスを中盤の底で見せた。
 
 新顔の台頭が目立つトゥーロン国際大会。彼らの活躍は、チーム立ち上げ当初からメンバー入りしていた選手たちの心をくすぐっている。
 最前線を主戦場となる小川航基(磐田)もそのひとりだ。今大会はイングランドとの初戦に先発するも無得点。チリとの第2戦は出場せず、大量6得点を奪ったチームをベンチから見守った。迎えたポルトガルとの3戦目はスコアレスで迎えた62分からピッチに登場。「得点が欲しい状況で、僕自身も(今大会で得点が)取れていなかった。なので、自分のゴールで勝点3を(チームにもたらす)と強く思って試合に入った」が、目に見える結果を残せずに試合終了のホイッスルを聞いた。
 
「2戦目に先発した選手たちがチリに6−1で勝ったので、良い刺激になっている」(小川)
 
 グループステージの雪辱を晴らすためにも、決勝トーナメントでの爆発を心に誓う。
 
 ニューフェイスの働きがチームを活性化させ、常連だった選手たちの反骨心を引き出す――。南仏で新たな歴史の1ページを描ければ、コパ・アメリカ組にも良い意味での刺激となるはずだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部